100人でみた日本、日本の1日 〜令和5年版厚生労働白書から

2023年8月5日
全体に公開

厚生労働省は2023年8月1日、「令和5年版厚生労働白書」を公表しました。

この中から、100人でみた日本、日本の1日について、とりあげてみたいと思います。

その前に、「令和5年版厚生労働白書」の概要ですが、2部構成となっています。第1部では「つながり・支え合いのある地域共生社会」と題し、単身世帯の増加等を背景に顕在化した制度の狭間にある課題等の現状と、ポストコロナの令和の時代に求められる「つながり・支え合い」の在り方の方向性をテーマとしています。

<第1部の概要>

・人口構造や世帯構成等の社会保障を取り巻く環境の変化と、人々の交流に対する意識等について提示しています。 
・ひきこもりやヤングケアラーなど、制度の狭間にある課題等の現状と取り組みを整理しています。 
・上記を踏まえ、ポストコロナの令和時代に求められる「つながり・支え合い」の在り方を提示しています。

<第2部の概要>

「現下の政策課題への対応」子育て、雇用、年金、医療・介護など、厚生労働行政の各分野について、最近の施策の動きをまとめています。

日本を100人の国に例えてみると

日本を100人の国に例えてみると、

・性別は、男性48.6人、  女性51.4人
・学生は、小学生 4.9人、中学生 2.6人、高校生 2.4人、  大学生・大学院生 2.3人
・年齢は、 15歳未満11.6人、  65歳以上29.0人であり、 そのうち75歳以上は15.5人

出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

労働でみると

・仕事についているのは、53.8人(雇われているのは? 48.3人/自営しているのは? 4.1人)
・雇われているのは、  男性 26.2人、女性 22.1人
・雇用形態は、  正社員 28.8人、パート 8.2人、アルバイト 3.6人、派遣 1.2人、契約社員・嘱託 3.2人
・フリーターは、 1.1人
・失業者は、 1.4人
・短時間で働いているのは、週35時間未満 18.0人
・長時間働いているのは、週60時間以上 2.9人
・雇用保険加入者は、 35.4人
・雇用保険受給者は、 0.3人
・会社の健康診断で「有所見」は、28.1人

出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

福祉・年金について

・保育所に入所しているのは、2.1人
・障害者は、 9.2人
・生活保護受給者は、 1.6人
・介護サービスを受けているのは、 4.2人
・国民年金の被保険者は?
  第1号(自営業、学生等) 11.5人
  第2号(サラリーマン、公務員) 36.3人
  第3号(第2号被保険者の配偶者) 6.1人
・老齢年金の受給者は? 27.7人

出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

健康・医療について

・健康状態が「よくない」「あまりよくない」と感じているのは、6歳以上 12.6人
・日常生活の悩み・ストレスを感じているのは(12歳以上)、 47.9人
・健診や人間ドックを受けたことがあるのは(20歳以上)、 69.6人
・病気やけがなどで通院しているのは、 40.4人
・在宅医療を受けている方は、 0.1人
・生活習慣病の患者の方は、がん 2.9人、糖尿病 4.6人、高血圧性疾患 12.0人、心疾患 2.4人、脳血管疾患 1.4人
・タバコを吸うのは(20歳以上)、16.7人
・生涯でがんになるのは、男性 31.9人、女性 25.8人
・骨髄移植ドナーに登録しているのは、 0.43人
・習慣的に運動をしているのは(20歳以上)、 28.7人
・健康保険加入者は、  組合健保・協会けんぽ 54.9人、国民健康保険 23.2人

出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

次に日本の一日をみてみたいと思います。

出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

人口については

・生まれるのは、2,112人 (人口の減少数は1日当たりだと2,187人)
・亡くなるのは、4,299人
 がん ……………… 1,057人
 心疾患 ………………… 638人
 脳血管疾患…………… 294人
 事故 …………………… 119人
 仕事中の事故……………… 2人
 老衰? …………………… 492人
 自殺 ……………………… 60人

成人、結婚、労働については以下のとおりです。

出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

育児、介護、医療については、以下のとおりです。

出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

犯罪については以下のとおりです。

出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書

まとめ

100人でみた日本、日本の1日をみてみると、高齢者が増える中での社会保障の強化をはじめ、さまざまなすでに起こった未来の課題もみえてきます。

多様性を受け入れ、各世代が支え合い、持続可能な発展を目指すといったように、100人でみた日本、日本の1日から、これからの日本に向かい合っていくことが求められているのかもしれません。

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