「みんな」の時代から「あなた」の時代

2023年7月15日
全体に公開

コミュニティ、経営において1つだけ、僕は1つ決めていることがあって、「みんな」という言葉を極力遣わないようにしています。事業をしていて「みんな」ほど響かない言葉は無いなというのがあるけど、何より僕が逆の立場になった時に、「みんな」と声がけされるのがすごく嫌だからと思っていて、まあ、例えば「参加者の皆様」とかそれしか表現しようがない場面もあるとは思うんだけど、それでもそれ以外の表現は無いか?伝え方は無いか?と考えるようにしています。

「みんな」というとその場にいる全員を指しているように思えるけど、実は誰も指していない場合があるかもしれない。これまでメディアの数も少ない、いわゆるマスが強い時は、それで良かったのかもしれないけど、今はこれだけの情報量で、それを”砂の一粒”時代とはさとなおさんの言葉ですが、その中で情報を届けるとなると、やっぱり「あなた」にコミュニケーションを図らないと行けない。とんでもなく回り道かもしれないけど、それが1番の近道なんだと信じています。

■みんなでは響かない

昨年度、色々な挑戦をする中で、SNSなどで告知をします。イベントなどの告知は内容によっては響く場合もありますが、例えば「〇〇手伝って」「一緒に企画しませんか」あたりは、まるで響かない。コミュニティ内のコミュニケーションツールでもほぼ響かない。

だけど、直接お誘いすると、ものが動くことが多いし、むしろ嬉しがってもらえることすらある。当たり前かもしれないですが、人ってそんな簡単に動かない。だからこそ「みんな」ではなく「あなた」に働きかけないといけない。この傾向が特に最近は感じます。これはコロナ禍でなかなか集まれない中でお互い誘うのが億劫になっていること、そして先に述べた情報過多の地代だからこそなのかもしれません。

お客さんにお声がけして生まれた企画

■これまで1番嬉しかった「ありがとう」

僕自身がここ数年で1番嬉しかったのは、Hi-TimeのOPEN時施工をしてくださったカドヤ建設の社長さんから、入金直後「ありがとうございました」と電話をいただいたことでした。

ここ5年位、気持ち的には僕のメンターで、困ったことがあるといつも相談していました。一昨年、閉店したカドヤスーパーの冷蔵庫をビールの貯蔵用に復活させてくれたり、使っていなかったカドヤスーパーの駐輪場跡地をHi-Timeの場所として使ったらどう?と言って、持ち主に交渉してくれたのもその社長さん。

彼がいなかったら、5年前、このアキナイ山王亭を出ていったかもしれない。それくらい支えてくれた人からもらう「ありがとう」はなんとも言えない嬉しさだし、ちゃんとこれまでのことは差し置いても仕事においては、「ありがとう」なんだと思う。それはローカルでずっとやり続けてきた社長さんだからこその配慮なのかなとも思った。

今、たとえば給料だって、口座振り込みだし、仕事をすればお金もらうの当たり前でしょ?っていうのもあるけど、それでもその行為に対して、ありがとうがあると、きっと続いていくやり取りになる気がしますし、それこそが「あなた」とのコミュニケーションなんだと思います。

自分がされて嬉しいことを自分もする。

それこそが経営でもあり、コミュニティでもあるのかなと思うと、僕は「みんな」の時代から「あなた」の時代になると考えると僕はすごくいい時代になってきたのかなとも思います。だって、ちゃんと一人の人として見てもらえるわけなので。

その分大変ではあるけど、サボれば没落するというわかりやすい姿でもありますね。

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