温泉・入浴の専門家を養成!

2023年7月9日
全体に公開

2023年7月7日、7月8日にかけて神戸みなと温泉 蓮において「温泉入浴指導員」養成講習会が開催されました。私もこの講習会で温泉医学に関する講義を担当しました。

温泉入浴指導員とは?

温泉入浴指導員とは、硬いネーミングですが、それもそのはず、厚生労働省健康局長通知に基づく温泉・入浴に関する資格です。世の中にはご当地ものも含めると十数個以上の温泉に関わる検定、資格などがありますが、厚労省の通知に基づく公的資格はこの「温泉入浴指導員」とこの上位資格である「温泉利用指導者」だけです。

温泉入浴指導員は、厚生労働大臣認定の「温泉利用型健康増進施設」「温泉利用プログラム型健康増進施設」制度に紐づく資格となっており、

”厚生労働省が定める「健康増進施設認定規程」第4条第4号ホに規定する「温泉利用プログラムを安全かつ適切に指導する能力を有し、身体測定、生活指導及び応急手当を行う者」” (日本健康開発財団HP

となっております。厚労省の通知には難しく書かれていますが、温泉入浴が指導できる能力があることを公的に認められた人、ということになります。現在5,000名以上の人が取得している人気の資格です。

講習会会場となった神戸みなと温泉 蓮(提供:神戸みなと温泉 蓮)

どんな人が取れる資格?

厚生労働省の規定に基づく2日間の講習会を受講すればどなたでも取得できます。年齢や資格は問われません。また、特に温泉施設にお勤めでなくても構いません。受講される方は温泉利用プログラム型健康増進施設にお勤めの方もいれば、趣味で温泉が好きという方もいます。年齢も問いませんので学生でも取得できます。

温泉や入浴に関する正しい知識を身につけたい方、他の民間資格を取ったけれど、もっと勉強したい!といった方もいます。

一方、上位資格である「温泉利用指導者」は講習が8日間となり、受講資格として医療系資格の有無や実務経験が問われますのでハードルが上がります。

どんな講習会ですか?

2日間の座学と実習・実技です。温泉医学として、温泉法や温泉の種類、体への影響、正しい温泉の入り方、温泉の衛生管理などを学びます。また、健康学の基本やAEDを用いた救急救命の実習、実際に入浴施設を使っての温泉入浴プログラムの組み立て方や入浴実習を行います。皆さん、楽しそうに温泉での実習を行っています。なお、今回の会場となった「神戸みなと温泉 蓮」は温泉利用型健康増進施設に認定されています。

講習会会場となった神戸みなと温泉 蓮の展望露天風呂(提供:神戸みなと温泉 蓮)

取った資格の活用方法

多くの方は温泉や入浴の知識を学びたいといった自己研鑽のためが多いようですが、一部の方は、この資格をもとに実際に温浴施設にお勤めになる方もいます。また医療や福祉関係者で患者さんや高齢者の入浴介助といった普段の業務に生かす方もいます。もちろん、ご自身が温泉に入るときや温泉を選ぶときにはとても役立つ知識・経験となります。

ご興味がある方はこちらで詳細をご確認ください。

トップ画像:温泉入浴指導員の講習会場となった「神戸みなと温泉 蓮」 著者撮影

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