<CES2024続報>展示会場の様子

2024年1月17日
全体に公開

CES2024に行ってまいりました。Keynoteを中心としたセッションに関する参加報告についてはこちらをご参照ください。今回は展示会場の様子について簡単にレポートします。ぜひご参考ください。

1.LG社のトランスペアレント液晶

ラスベガスコンベンションセンター展示会場の入り口にはLG社の透明有機ELディスプレイが展示されていました。実物を見て、高いコントラストおよび解像度が損なわれていないことに驚きました。透明の部分は発光しないため、省エネにもなります。ユースケースとして、家の壁や窓に溶け込むような形でテレビを配置できることや、店舗のディスプレイに金額を表示したり、プロモーション動画を流すことができます。

2.SONYの高精度センサー

SONYのブースでは、ゴーストバスターの世界に入り込む展示がなされていました。Haptics技術によって水たまりを踏んだ時に床から振動が伝わって来たり、マシュマロのモンスターを倒したあと、参加者が残骸を踏んで掃除を行ったりしました。ここでは、マーカーレスモーションキャプチャーの技術が適用されています。

その他、Honda社と共同で開発した自動車「AFEELA」の最新のセンサーについても紹介されていました。車の所有者を認識して鍵を開けたり、運転者の状態を認識して居眠りと疑われる姿勢を取ったときに通知を行ったり、赤ちゃんが車に乗ったときに認識をしたりする機能が追加されています。

前回のCESで注目を集めたバーチャルと現実を融合させたマンチェスターシティとの事業共創については、VRにて試合に参加できる機能に加えて、前の試合のハイライトをファンサイトからVR上で閲覧出来たり、店舗でNFTを購入できたり、新機能が追加されていました。

3.デジタルヘルス

BeamOは、体温計、心電図、酸素濃度計、聴診器の機能を家庭用検査装置として一つにしたものです。さらに、特殊なセンサーが組み込まており、心臓と肺の健康状態をモニタリングすることもできます。

付属のアプリでは、パーソナライズされた健康情報を表示するとともに、健康的な生活をいじするためのリコメンデーションを行ってくれます。

人々が自宅で簡単に検査を実施し、遠隔で医師に相談することもできます。遠隔医療の効率性を高めるものとして、こうした製品は非常に注目されています。

4.VR / AR眼鏡の最新型

XREAL社のブースでは、新しいVR / AR眼鏡「Air 2 Ultra」の体験が行われていました。同製品は、3月に製品出荷予定で、価格は約699ドル(10万円強)を予定しています。XREAL社は、2017年の創業以来、35万組のARグラスを出荷し、シェア51%を持っています。

軽量で高画質、高性能なVR / AR眼鏡を提供するXREAL社は、BMWグループとも提携をしており、ナビ機能、警告、エンタメコンテンツの提供など、未来の運転体験を構築しています。また、未来の会議システムとして注目されるホログラフィック会議の開発ではForma社との製品共同開発を行っています。

5.Walmartの体験型展示

Key NoteでもWalmartについては触れましたが、展示についても素晴らしいものがありました。配送センターにおける配送商品の自動化された積み込みの様子や店舗で使用される従業員アプリの体験、あたらしい利用者向けのアプリの機能が紹介されていました。最後には、縦横、上下に動く(水のスプラッシュ付き)の座席に座って、Walmartの裏側を旅する3Dアトラクションがありました。

6.空飛ぶタクシー(番外編)

モーションテクノロジーの先駆的な企業であるShaeffler社は、FlyNow Aviation社の開発するeVTOLに搭載されているドライブシステムをアピールしていました。このeVTOLは、動力源として2つの電気モーターを使用しているため、Co2排出量を削減することができます。来年には貨物を載せて試験を行う予定とのことです。4、5年後には人を乗せる計画もあるようです。

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