【医療従事者必見】ChatGPTが創る、患者視点のエピソードから学ぶシン・症例検討「25歳女性の腹痛」

2023年6月28日
全体に公開

日々の診療の中で欠かせないのは、症例検討です。特に、研修医は自分で患者の診察をした後に、指導医のところへ患者情報をプレゼンして、患者の治療方針を決めていくことが一般的です。今回は、ChatGPTに架空の症例を考えてもらい、架空の登場人物であるZ世代の研修医「ゼットくん」と指導医である「ChatGPT先生」に症例検討をしてもらいました。症例は5つのパートに分けています。

1.患者視点のエピソード:医療従事者の方は、これを読んで、どのような疾患かを検討してみてください。

2.ゼットくんの診察:問診と身体所見が行われておりますが、良い点や良くない点を考えてみましょう。

3.ゼットくんとChatGPT先生の症例検討:最終診断が出るので、そのプロセスから学んでいきましょう。間違いや矛盾があれば是非お知らせください。

4.起こりうるエピローグ:医師が、患者に病気の詳しい説明を怠った場合に起こりうるエピソードを紹介します。正しい知識の提供ができれば防げた可能性のあるエピソードです。

5.ゼットくんが伝えるべきだった疾患の説明:医師の説明の有無によって、患者の人生が変わる可能性があることを学びましょう。

医療従事者向けの内容になっていますが、全て対話形式となっており、医療従事者以外の方が読んでも楽しめる内容になっているとおもいます。

※内容は全てChatGPTが生成したものになります。内容には一切手を加えていません。

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1.患者視点のエピソード

<登場人物>

  • 佐知子(25歳の女性)
  • ゆかり(佐知子の親友)
  • 裕介(佐知子の彼氏)

<背景>

佐知子は大阪で生活している25歳の女性で、地元のコールセンターで働いている。最近は仕事のストレスが増え、友達との付き合いもほとんどなくなっていた。ある晩、佐知子は寝る前に胸の奥で何かが引きつっているような感覚に気づく。

<エピソード>

佐知子(心の中で): これって、ただの胃痛かな?でも、どうも症状が違う気がする...

佐知子は右の脇腹に激しい痛みを感じ始める。痛みは鈍く、時折鋭くなっていた。彼女はベッドで身じろぎしながら眠りにつく。

翌日、佐知子は仕事で友達のゆかりと話している。ゆかりは佐知子の最も親しい友達であり、佐知子はゆかりにすべてを話すことができる。

ゆかり: さっちゃん、最近どう?顔色悪くない?

佐和子: うん、実は昨晩、右の脇腹がめちゃくちゃ痛かったの。何かおかしいかも。

ゆかりと佐知子は昼休みにカフェでさらに話すことに決める。

カフェで、佐知子はゆかりに最近の生活について話し始める。彼女は職場のプレッシャーと、彼氏の裕介との関係に悩んでいる。

ゆかり: さっちゃん、病院に行った方がいいかもよ。それに、ストレスを和らげる方法を見つけないと。

佐知子: そうね。そういえば、裕介とのHが最近痛くて...でも、痛みがあるからって言ったら彼が悲しむかも。

ゆかり: わかるけど、体のことだからちゃんと話さなきゃ。ちゃんと避妊はしてる?

佐知子: 避妊薬は飲んでるよ。でも、時々コンドームは使わないかな。

数日後、佐知子は裕介とデートの約束をする。彼らは夜、一緒に夕食をとる。

裕介: さっちゃん、君の顔色が悪いよ。大丈夫?

佐知子: うん、大丈夫。ただ、ちょっと胃が痛いだけ。

デートの途中で、佐知子は右肩に痛みを感じ始める。彼女は裕介には言わず、家に帰る。

家に着くと、佐知子はベッドに横になり、右の脇腹と肩の痛みがひどくなっていることに気付く。

佐知子(心の中で): これは普通の胃痛じゃない。病院に行くべきかも。

佐知子はゆかりに電話をかけ、状況を説明する。

ゆかり: さっちゃん、明日、私と一緒に病院に行こう。これは放っておけないわ。

佐知子はゆかりに感謝し、次の日に一緒に病院に行くことを約束する。

2.ゼットくんの診察

(診察室)

ゼットくん: こんにちは、佐和子さん。私は研修医のゼットくんです。今日はどのようなことでお悩みですか?

佐和子: こんにちは。ええと、右の脇腹が痛くて…。それに胸の奥も引きつっている感じがして。

ゼットくん: 分かりました。まず、痛みはいつから始まったのですか?

佐和子: うーん、2、3日前からかな。

ゼットくん: 痛みは急激に始まったのですか?それとも徐々にひどくなっていったのですか?

佐和子: 徐々にひどくなってきた感じかな。

ゼットくん: 痛みの性質はどうですか?ズキズキする、刺すような、または鈍いなど。

佐和子: 鈍い痛みだけど、時々鋭くなる感じ。

ゼットくん: なるほど。では、痛み以外で何か異常を感じたり、発熱、吐き気、食欲不振などありますか?

佐和子: そうね、食欲はあまりないかも。

ゼットくん: ありがとうございます。さて、次に少しデリケートな質問ですが、最近性的な活動はされていますか?

佐和子: えっと、はい。でも、あまり話したくないです…

ゼットくん: わかりました。これは診断の一環として重要なので、あなたのプライバシーを尊重しながらお話しましょう。避妊はどのようにされていますか?

佐和子: 避妊薬を飲んでるけど、コンドームは時々使わないことも。

ゼットくん: 分かりました。陰部に異常な症状は感じますか?出血、痛み、かゆみなど。

佐和子: 性交痛は感じることがあるけど、それ以外は特に。

ゼットくん: それは重要な情報です。今から陰部を診察させていただきますが、女性の看護師を呼んで診察に立ち会ってもらいます。よろしいですか?

佐和子: うん、お願いします。

(看護師が診察室に入ってくる)

ゼットくん: 佐和子さん、診察しますね。

(診察が終わる)

ゼットくん: ありがとうございました。診察の結果、炎症のサインはみられませんが、性交痛は気になります。これから血液検査と超音波検査を行い、原因を探ります。情報提供に感謝します。

佐和子: ありがとう。何でもっと早く来なかったんだろう。

ゼットくん: 診断と治療のために早めの受診は大切です。でも、今ここに来てくれたことが重要です。引き続き、佐和子さんの健康を最優先に考えます。

佐和子: 本当にありがとう。

3.ゼットくんとChatGPT先生の症例検討

ゼットくん: おはようございます、ChatGPT先生。今日の症例は25歳の女性です。主訴は右上腹部痛で、3日前から持続しています。現病歴によると、彼女はこれまでに同様の症状を経験したことはありません。既往歴は特記すべきものはなく、家族歴では母親が結核で亡くなっています。生活習慣については、運動はほとんどしておらず、飲酒や喫煙はしていないとのこと。社会歴としては、彼女はコールセンターで働いており、最近はストレスが多いと感じています。婦人科の健康に関しては、月経は正常ですが、性交痛を経験していると言っています。薬物の使用に関しては、避妊薬を服用しています。バイタルサインでは、体温は37.8℃、脈拍は100回/分、呼吸数は18回/分、血圧は130/85 mmHgです。身体所見では、右上腹部に圧痛があり、肝臓の下縁が触れることはありませんでした。

ChatGPT先生: おはようございます、ゼットくん。プレゼンテーションありがとうございます。患者さんの症状についてもう少し詳しく知りたいです。右上腹部痛はどのような性質ですか? 鈍痛、鋭痛、または絞扼感がありますか?また、痛みは他の部位に放散していますか?

ゼットくん: 痛みは鈍いですが、時折激しい鋭痛が走ると彼女は述べていました。彼女は痛みが右肩に放散することも感じています。

ChatGPT先生: なるほど。性交痛について詳しく教えてください。それは新しい症状ですか、それとも以前から存在していましたか?また、性交時の避妊方法は何ですか?

ゼットくん: 彼女は性交痛を数か月前から経験しており、避妊のために避妊薬を使用していると言っています。しかし、彼女は時折コンドームを使用しないこともあると述べていました。

ChatGPT先生: ありがとう、ゼットくん。これらの情報は非常に重要です。それでは、あなたの鑑別診断と、最も疑わしい疾患とその根拠を教えてください。

ゼットくん: 右上腹部痛を考慮すると、鑑別診断としては急性胆嚢炎、肝炎、胆石症、腹膜炎を考えることができます。しかし、性交痛という症状も考慮する必要があります。これを考慮すると、私は骨盤内疾患も考えています。最も疑わしいと考えているのは急性胆嚢炎で、彼女の右上腹部の痛みと肩への放散痛がその根拠です。

ChatGPT先生: よく考えられた鑑別診断です、ゼットくん。ただし、性交痛と右上腹部痛を結びつける重要な疾患がFitz-Hugh-Curtis症候群です。これは、通常、性感染症が原因である骨盤内炎症が肝包膜に広がることで引き起こされます。これはしばしば「バイオリン弦症状」で特徴付けられ、肝臓の周りの組織が炎症を起こします。この患者の性交痛、右上腹部痛、そして時折のコンドーム非使用が、この診断をサポートしています。彼女には、性感染症の検査、肝機能テスト、および腹部の超音波検査を推奨します。

ゼットくん: なるほど、そうですね。私はその可能性を考慮していませんでした。それでは、検査を行い、結果を確認しましょう。

[数時間後]

ゼットくん: ChatGPT先生、検査結果が出ました。性感染症の検査でクラミジアが陽性でした。肝機能テストは正常範囲内ですが、腹部の超音波で肝臓周囲の炎症が確認されました。

ChatGPT先生: これらの結果はFitz-Hugh-Curtis症候群と一致します。これはクラミジア感染が骨盤内炎症を引き起こし、それが肝包膜に広がって右上腹部痛を引き起こした可能性が高いです。適切な抗生物質治療を開始し、患者には性パートナーにも検査を受けるよう勧める必要があります。このケースは、患者の症状を総合的に評価し、性歴を含む社会的な側面を考慮する重要性を示しています。性生活はこの診断において重要なポイントでした。

ゼットくん: そうですね、ChatGPT先生。この経験から、問診と身体所見の重要性を改めて理解しました。また、鑑別診断のプロセスを通じて、さまざまな可能性を考慮することの重要性も学びました。ありがとうございます。

ChatGPT先生: どういたしまして、ゼットくん。あなたは素晴らしい研修医です。このような症例を通じて、あなたの臨床スキルが向上することを楽しみにしています。患者さんには最善のケアを提供しましょう。

4.起こりうるエピローグ

(佐和子のアパート)

佐和子: 裕介、今すぐ話さないといけないことがある。

裕介: どうしたの、急に?

佐和子: 今日病院に行ったんだけど…私、Fitz-Hugh-Curtis症候群っていう病気なんだって。原因は性感染症だって。

裕介: え?性感染症って、どういうこと?俺たち付き合ってる間に他の人と何かしたの?

佐和子: 何言ってるの!そんなことないわよ!でも…私だって同じこと疑ってるわ。裕介、本当に他の人と何もなかった?

裕介: 信じてくれよ。付き合ってからは他の人と何もしてない。でも、佐和子がそういう病気になるなんて…

佐和子: それは私も同じよ!あなたとしかしてないのに、なんでこんなことになるのよ!

裕介: じゃあ、どっちかが付き合う前に感染してたのか?それとも…

佐和子: 付き合う前に感染してたなんて考えられないわ。私は裕介が浮気してるって思うしかない。

裕介: 何だって!佐和子も浮気してるんじゃないのか!?

佐和子: そんなことないってば!でも、あなたが信じてくれないなら、もうどうにでもなれ!

裕介: 信じてくれないのは佐和子だろ!俺は本当に何もしてない!

佐和子: それは私も同じよ!でも、もうどうしたって信じられない。こんな関係、もう終わりにしましょう。

裕介: …分かった。もうこれ以上話すことはない。

(裕介が部屋を出て行く)

5.ゼットくんが伝えるべきだった疾患の説明

(病院の診察室)

ゼットくん: 佐和子さん、診断の結果、あなたが罹患しているのはFitz-Hugh-Curtis症候群という病気です。

佐和子: それって、どんな病気なんですか?

ゼットくん: Fitz-Hugh-Curtis症候群は、性感染症、特にクラミジアや淋菌が原因となることが多いです。これによって、肝臓周囲の組織に炎症が起こります。この症状は腹痛や発熱などを引き起こす可能性があります。

佐和子: 性感染症って、えっ!でも、彼氏しかいなくて…それって彼が浮気を…

ゼットくん: ちょっと待ってください、佐和子さん。性感染症が原因となることが多いのですが、これは必ずしも最近の行動が原因であるとは限りません。性感染症は、症状が出るまでに時間がかかることがあるため、感染が以前に起きていた可能性も考慮する必要があります。

佐和子: それって、どういうことですか?

ゼットくん: 例えば、感染が付き合う前に起きていたかもしれませんし、無症状であったために気付かなかった、ということも考えられます。大切なのは、互いに正直であり、今後どのように進めていくかを話し合うことです。

佐和子: そうなんですか…でも、彼が信じてくれるかどうか…

ゼットくん: それは、しっかりとコミュニケーションを取ることが大切です。彼にもこの病気について正確な情報を伝え、無用な誤解を避けるよう努めてください。もしどちらかが感染源である場合、相手を責めるのではなく、一緒に治療を受けて感染をコントロールすることが重要です。

佐和子: 分かりました。ありがとうございました。

ゼットくん: どういたしまして。良い一日をお過ごしください。

(佐和子さんは診察室を出て、新しい知識を持って裕介との関係を穏やかに進める準備をします。)

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いかがだったでしょうか?ChatGPTは実際の医療診察の流れから症例検討までの流れをかなりあり得そうな形で再現してくれました。また、本来の症例検討ではあり得ないような、患者視点からのエピソードや、退院後のエピソードについても物語のように作ってくれています。

こうしたエピソードと症例検討を組み合わせることによって、これまでリアルには再現できなかった新たな形症例検討が可能となりました。生成AIが進化すればするほど、精度の高い内容を作ることができるため、今後に期待です。

今回の内容について、疑問や質問がある方は是非コメントをお願いいたします。

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