【保存版】激動の2023年、生成AI元年を振り返る(前編)

2023年12月23日
全体に公開

こちらのトピックス“生成AI最前線「IKIGAIlab.」”は、学び合うことを目的としたオンラインビジネスコミュニティ「OUTPUTCAMP meets AI」のメンバーで運営しています。

2023年も残り僅かですね。皆さんにとって、2023年はどんな1年でしたか?

私は生成AIによって、人生が変わった1年と言っても過言ではないかもしれません。

2022年11月にChatGPTがリリースされてから、2023年は生成AI関連の新しいサービスが次々にリリースされて真に「生成AI元年」だったと言えるのではないでしょうか。

生成AIは変化のスピードも早く、新しい機能アップデートが続々とリリースされるので、その変化についていけなかったという人は少なくないと思います。

そこで今回、2023年の生成AI関連の出来事を一挙に振り返ってみます。

✅ 2022年11月

全てはここから始まった。OpenAIが「ChatGPT」をリリース

AIが人間のように文章を生成したり、プログラミングのコードも生成できる、そんな夢のようなチャットがあると、一部のテクノロジー好きの人々の間で話題になり始めました。

Xのタイムライン上では、ChatGPTとの会話のキャプチャを投稿して、ユーザー同士でどんな回答が得られるのか共有し合うようになりました。

それを受けてChatGPTとの会話を簡単にシェアできる「ShareGPT」というChome拡張機能がChatGPTリリースの1週間後に公開されました。

✅2023年1月

日本でも生成AIがメディアで取り上げられるように

https://newspicks.com/news/8063086/body

NewsPicksの落合陽一さんの番組「WEEKLY OCHIAI」でChatGPTが取り上げられ大きな話題になりました。

生成AI『ChatGPT』と日本の新たな可能性」というテーマで、当時OpenAIの日本担当だったシェイン・グウさんをゲストに招き、生成AIのトレンドやAGIなどの未来について語られていました。

この番組を見て、ChatGPTを知った人も多いのではないでしょうか。

私も1月にChatGPTを知り、使い始めるようになりました。初めてChatGPTに質問をして答えが返ってきたときの感動は、今でも鮮明に覚えています。

✅2023年2月

Microsoft、AIを搭載した新しいBingとEdgeブラウザを発表

ChatGPTリリースから2か月後、次に世界を驚かせたのはMicrosoftでした。

Microsoftは2023年2月7日、米OpenAIが開発した次世代の大規模言語モデルを搭載したAI機能を、検索エンジンBingに組み込むことを発表し、話題になりました。

検索エンジンへのAIの組み込みは、Googleが先行していると考えられていた中で、MicrosoftがOpenAIと提携、スタートアップ並みのスピード感でBingに組み込み、Googleへ宣戦布告をしました。

検索エンジンBingのシェアは右肩上がりで伸びており、ある調査では18%に及ぶと言われています。

✅2023年3月

AIが人間を超える!?OpenAIがGPT-4をリリース

https://openai.com/research/gpt-4

GPT-3.5のバージョンではChatGPTを使ってみたけど、「当たり障りのないことしか答えない」と思っている人も多かったと思います。

そんな中、矢継ぎ早にOpenAIがGPT-4をリリース(3月14日)。GPT-3.5より回答の精度が向上し、統一司法試験に合格するなど、「ChatGPTは人間の頭脳を超えているのでは」と言われ始めました。

その9日後(3月23日)には、プラグインと呼ばれるChatGPTにアプリを追加するように機能拡張ができるサービスがリリースされました。

プラグインを使うことでweb検索をしたり、外部アプリにアクセスしたりすることができるので、ChatGPTが苦手である最新情報や特定のドメイン知識を聞くことが可能になりました。

3月は毎日のように、AI関連のニュースが発表されるくらい新しいサービスが続々とリリースされました。

  • 3月6日、LINEでChatGPTが使える「AIチャットくん」リリース3日で20万人登録突破
  • 3月17日、Microsoftが「Microsoft365Copilot」を発表
  • 3月21日、GoogleがAIチャットボット「Bard」を発表
  • 3月21日、Adobeが画像生成AI「Firefly」をベータ版で提供開始

✅2023年4月

AI時代の新しい仕事「プロンプトエンジニア」が脚光を浴びる

DALL·E 3で画像生成

ChatGPTを使い始めたユーザーが最初にぶつかる壁が、質問をしても「良い答えが返ってこない」ということ。

これを解決する手法として「プロンプトエンジニアリング」という概念が産まれました。

AIに対してどういう聞き方をすれば、より精度の高い答えを引き出せるかを研究するのがプロンプトエンジニアです。

「そんなのが職業になるの?」と思っていた人も、ChatGPTがリリースされて1年経ってもまだまだ使いこなせている人が少ない現状を考えれば、答えは出ているのかなと思います。

プロンプトに関してはNewsPicksでも特集が組まれています。年末年始に学びたいという人におすすめです。

✅2023年5月

生成AIを支える半導体企業「NVIDIA」が時価総額世界6位に

DALL·E 3で画像生成

生成AIには欠かせないAI半導体を提供している影の黒子「NVIDIA」の株価が1年で2倍近くになり、話題になりました。

NVIDIAは世界シェア8割を握る人工知能(AI)向け半導体を提供しています。

大手テック企業はAI半導体の自社開発に乗り出しており、2024年の半導体競争は激化していきそうです。

OpenAIは5月にiOS用ChatGPTアプリをリリースしました(現在はAndroid版もリリース済み)。

アプリの登場でより手軽に使えるようになり、AIを身近に感じることができるようになりました。

5月はAIの活用方法について、記事や動画が数多く公開されました。

「ChatGPTの進化についていけていない」「基礎から学びなおしたい」という人には、過去の記事を見るのもおすすめです。

ChatGPTがリリースされてわずか半年で数年分くらいの変化があり、そのスピード感は多くの人を驚かせました。

最初は生成AIについて「一時的なトレンドブームなだけなのでは?」と感じている人も多かったと思います。

この変化のスピードや進化の幅を見て、むしろ逆だったと実感した半年間だったのではないでしょうか。

※後編は明日公開

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