ノーベル生理学賞・医学賞についてChatGPTに聞いてみた

2023年10月4日
全体に公開

今年のノーベル生理学賞・医学賞は新型コロナのパンデミック下でワクチンの早期実用化につながった、mRNAワクチンの技術を開発した、米ペンシルベニア大のカタリン・カリコ特任教授とドリュー・ワイスマン教授が受賞されました。mRNAワクチンの技術がなければ、これほど早くパンデミックの収束は迎えられなかったと思います。今後の人類史へ大きな影響を与えた研究だったと思います。心から感謝申し上げます。

ノーベル生理学賞・医学賞の受賞を受けて、ChatGPTにノーベル生理学賞・医学賞の驚きのエピソードがないかどうか聞いてみました。すると、3つの面白いエピソードを教えてくれたのでご紹介いたします。

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1.ペニシリンの発見「休暇からの驚き:カビが生んだ医学の奇跡」

  1. 背景: フレミングは、1920年代にはすでに抗菌物質に関する研究を行っていました。彼は特に、風邪や感染症に関連するバクテリアを研究していました。
  2. 発見の瞬間: 1928年の夏、フレミングは休暇を取り、実験室を数週間放置しました。帰ってきたとき、彼は自分の実験台の上に放置していた多数のペトリ皿を確認しました。その中の一つの皿に、カビが生えているのを見つけました。このカビが生えた部分の周囲で、バクテリアが死滅していることに気づきました。
  3. カビの同定: フレミングはこのカビに興味を持ち、これが何か特別な物質を産出しているのではないかと考えました。彼はカビを同定し、それがペニシリウム属であることを突き止めました。そして、このカビから産出される物質がバクテリアを殺す効果を持っていることを確認しました。彼はこの物質を「ペニシリン」と名付けました。
  4. ペニシリンの利点: ペニシリンは、多くのバクテリアに対して広い効果範囲を持っており、人体に対しても比較的無害でした。このため、ペニシリンは第二次世界大戦中に軍隊で広く使用され、多くの兵士の命を救いました。
  5. ノーベル賞: フレミングの発見は、抗生物質の研究とその医療への応用を大きく進めることとなりました。1945年、フレミングはこの発見により、ハワード・フローリーとアーネスト・チェーンとともにノーベル生理学賞・医学賞を受賞しました。

この発見は、医療の歴史において革命的なものであり、感染症の治療に革命をもたらしました。フレミングの発見は、科学的な発見の中でも、ひらめきや偶然から生まれるものもあることを示しています。

現在の抗菌薬につながる世紀の発見でした。ペニシリンの発見により、人類の寿命は大きく延長し、未だに世界中で抗菌薬による治療が行われています。偶然の発見と言われているものの、その発見に気がつけたのは、人生をかけて研究を続けてきたからだと言えるでしょう。

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2.ヘリコバクター・ピロリの発見:「胃の謎を解明:自らの体で確かめた真実」

  1. 背景: 20世紀の大部分にわたり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍は主にストレスや食生活が原因と考えられていました。アンチアシッドや食事療法が主な治療法として用いられていました。
  2. 発見の瞬間: 1982年、オーストラリアの医師、バリー・マーシャルと病理学者、ロビン・ウォレンは、胃潰瘍や胃炎の患者の胃内に常に特定の細菌が存在することに気づきました。彼らはこの新しい細菌を「ヘリコバクター・ピロリ」と命名しました。
  3. 自己実験: 証拠を得るために、バリー・マーシャルは自らH. pyloriの細菌を摂取するという驚くべき実験を行いました。結果として、彼は胃炎の症状を示し、その後の内視鏡検査でH. pyloriの感染が確認されました。彼はアンチバイオティクスで治療を受け、症状が消失したことで、この細菌が胃炎の原因であることを示す強力な証拠となりました。
  4. 医療への影響: マーシャルとウォレンの発見は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療に革命をもたらしました。H. pyloriの感染がこれらの潰瘍の主な原因であることが確認されたため、アンチバイオティクスとプロトンポンプ阻害剤を組み合わせた治療法が主流となりました。
  5. ノーベル賞: マーシャルとウォレンの革命的な発見は、2005年にノーベル生理学賞・医学賞を受賞しました。

この発見により、胃関連の疾患の原因と治療法に対する認識が大きく変わりました。特に、マーシャルの自己実験は科学界でも特筆すべきものであり、彼らの献身的な研究の成果は数多くの人々の命を救っています。

パフォーマンスによって、多くの人の心を動かすことに成功しました。研究者というだけでなく、人の心についてもよく知っていた方だったと思います。人間は感情で生きる生き物であり、研究結果では行動しないことはコロナが教えてくれました。こういったパフォーマンスは研究で言えば、N=1の再現性のないものではありますが、多くの人の心を動かすのはこのような行動なのだと改めて勉強させられました。

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3.子宮頸がんとHPVの関連の発見:「ウイルスの暗躍:子宮頸がんの革命的な暴露」

  1. 背景: 20世紀中頃まで、子宮頸がんの具体的な原因は明らかでなかった。しかし、いくつかの研究が性的活動と子宮頸がんの関連を示唆していました。
  2. 発見の瞬間: 1980年代初頭、ドイツのウイルス学者であるハラルド・ツーリハーゼン博士は、子宮頸がんの組織サンプルに特定のHPVのDNAが含まれていることを発見しました。このことから、HPVと子宮頸がんとの強い関連が示唆されました。
  3. HPVとの関連: ツーリハーゼンと彼のチームは、特定のHPVの型(主にHPV-16とHPV-18)が子宮頸がんの大多数のケースに関連していることを明らかにしました。実際に、これらのHPVの型は、世界中の子宮頸がんの70%以上に関連していると推定されています。
  4. 予防接種の開発: HPVと子宮頸がんとの関連が明らかになった後、科学者たちはHPVのワクチンを開発することに成功しました。このワクチンは、特定のHPVの型に対する感染を予防することができ、結果として子宮頸がんのリスクを大幅に減少させることができます。
  5. ノーベル賞: ツーリハーゼンの革命的な発見は、2008年にノーベル生理学賞・医学賞を受賞しました。彼の研究は、子宮頸がんの予防と治療の新しいアプローチを可能にし、世界中の多くの女性の命を救っています。

ハラルド・ツーリハーゼンの発見は、ウイルスががんの原因となることを示す決定的な証拠となりました。これにより、感染症の予防とがんの予防が密接に関連していることが明らかとなりました。

癌の中にウイルスの遺伝子を見つけたことは大きな驚きです。私自身も癌がウイルスによって引き起こされることを認識したのは、このウイルスからでした。癌は、さまざまなウイルスを含めたさまざまな環境因子、炎症の結果起きる遺伝子のバグであり、結果だと考えられます。原因はウイルスでもタバコでもなんでも良いと考えると、まだまだウイルスに関連した癌というのはあるんだろうなと考えてしまいます。

いかがでしたか?各研究は、今や医療の常識として数多くの命を救っています。これらの研究をもとに、現代の医療が築かれてきました。研究をひとつずつ詳細に見ていくと、運に左右された発見、積極的な発表によって広まった発見、そして遺伝子技術によって明らかにされた発見など、研究が成功するまでの過程も非常に興味深いものとなっています。

そして、こういった研究の背後には、数え切れないほどの努力、失敗、そして再挑戦が隠されています。それぞれの発見は、ただの一瞬の「ひらめき」だけでなく、情熱と根気の結果として世に出たものです。私たちが日常的に享受する医療の恩恵を受けるとき、これらの研究者たちの献身的な努力を忘れてはならないでしょう。彼らの探究心と不屈の精神が、現代医療の礎となっています。

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