SCIENCE誌2023ブレークスルーにみる合成生物学
年末恒例のSCIENCE誌のBreakthrough of the Yearの2023年版が発表されています。選ばれたのは、GLP-1受容体作動薬でした。
https://www.science.org/content/article/breakthrough-of-the-year-2023
その他、ランナーズアップとして、候補も発表されています。
地球の炭素ポンプは減速している
天然水素の探索がヒートアップ
AI気象予報士の登場
マラリアに対する新たな希望
アルツハイマー病に対するわずかな前進
アメリカ大陸の初期の原住民の存在が認められる可能性
巨大ブラックホール合体の喧噪が耳に届く
若手科学者が立ち上がる
エクサスケール・コンピューティングの夜明け
GLP-1受容体作動薬(セマグルチド)については、このトピックでも「非天然型アミノ酸を用いた新薬の開発」のなかで、合成生物学で解決できる合成として紹介しています。世界的な供給不足も問題になっているなかで、日本でもその安全性についてさまざまな報道がなされるようになっています。
「アルツハイマー病に対するわずかな前進」の抗体医薬についても「認知症治療薬と生成系AIによる抗体医薬」のなかで紹介しています。
「マラリアに対する新たな希望」ということについては、組み換えタンパク質を使ったワクチンのMosquirix(RTS,S/AS01)の話題ですが、マラリアは世界的には大きな課題です。
その他、気候変動なども合成生物学が関与する話題です。ランナーズアップのそれぞれについて、合成生物学がどのように関わりがあるのか、関われそうか、考えてみるのも楽しいかもしれません。ブラックホールの研究に合成生物学は貢献できるでしょうか?
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