Art Week Tokyo 2023_大倉集古館

2023年11月2日
全体に公開

アートウィーク東京が始まりました。3回目になる今年は大倉集古館で「買える」ことを目玉の一つにしており、専用デスクを強化するなどコレクターに焦点を当てた試みが目立っています。

昨年の様子「アートウィーク東京とSMBC Private Wealth

アートウィーク東京ホームページより

私は大倉集古館と東京都現代美術館のイベントに参加しました。昨年は無かったコレクター向けの勉強会も用意されており初心者でも入りやすいものでした。

AWT BAR会場風景

欧州・米国のアートマーケットと日本の現状を学び、美術館とギャラリーをバスで回ります。

アートウィーク東京ホームページより

まずは大倉集庫館へ

「平衡世界 日本のアート、戦後から今日まで」が開催中

大倉集古館ホームページより

大倉喜八郎が自邸内に建てた日本初の私立美術館である大倉集古館は、初代美術館が関東大震災で焼失した後、伊東忠太設計で二代目美術館が誕生しました。三代目美術館(谷口吉生氏と大成建設、観光企画設計社、日本設計、森村設計、NTTファシリティーズにより伊藤建築を残しながら2019年竣工)は息子の大倉喜七郎の設立したホテルオークラの正面に建っています。

大倉集古館は、明治から大正時代にかけて活躍した実業家・大倉喜八郎(1837〜1928)が、明治35年(1902)に自邸内に開館した大倉美術館を前身とし、大正6年(1917)に財団法人化した私立美術館です。現存する日本最古の私立美術館であるとともに、日本で最初の財団法人の私立美術館です。喜八郎が生涯をかけて蒐集した日本・東洋各地域の古美術品と、跡を継いだ嫡子喜七郎(1882~1963)が蒐集した日本の近代絵画などを中心として、国宝3件、重要文化財13件及び重要美術品44件を含む美術品約2500件を収蔵しています。
出所:「現存する日本最古の私立美術館」大倉集古館ホームページ

三代目大倉集古館にも二代目伊藤忠太の一部が残されています

購入できる美術館なので、今回はテーマに沿った作品が参加ギャラリーから展示されていました。写真と建築が好きな私は大辻清司の銀塩写真と磯崎新(昨年もMISASHINで展示)や集めている杉本博司のOpticksが近くで観られてよかったです。

Kiyoji Ōtsuji 「Show Window」1956,artsy.net
Arata Isozaki 「Kankai Pavilion, Hara Museum ARC / Derivation of Art Tower Mito, 2 works」,artsy.net
Hiroshi Sugimoto「Opticks 016,」2018,artsy.net

大辻作品は武蔵野美術大学も大規模な寄贈を受けており、劣化したゼラチンの修復をDNPメディア・アートさんと行っています。今年が生誕100周年です。

出所:「生誕100年 大辻清司 眼差しのその先 フォトアーカイブの新たな視座」武蔵野美術大学美術館ホームページ

私が好きなのは60~70年代の大辻作品で、道路の路面や美術館の床や机の広がりの中にモノや人が交差しています。有名なのは「見えぬ意味を見ぬ意味と」1980で東近美にアーカイブ化されているのでご興味のある方はぜひ観てください。

購入できる美術館として参加ギャラリーから協力を受けながら、「アートフェア」に近い取り組みができたのも私立美術館ならではだと思います。

アートウィーク東京ホームページより

11/1までは車も出ていたので乗せて頂き東京都現代美術館へ移動します。

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