2022/11/12

【解説】米インフレ鈍化で、円高・株高はどこまで?

米国時間10日に発表された消費者物価指数(CPI)が市場を大きく揺さぶった。
指数が市場の予想を下回り、市場関係者が「思ったよりもインフレ抑制が効き始めた」と期待したことで、急速に金利が低下し、ドル安、株高、そしてアメリカの株高は日本のマーケットへと波及した。
CPIの発表前、為替は1ドル=146円ほどだったが、発表後1時間ほどで一気に4円以上円高に傾いた。
その後、1日で6円まで円高が進み、現在138円まで上昇している。138円台をつけるのはおよそ2ヶ月ぶりだ。
そもそもCPIとは、家計が購入する消費(財)やサービスの価格動向を示す指数。
インフレ度合いを測るために重要視されていて、金利の動向を大きく左右し、市場だけでなく、経済の動向にも影響を及ぼす。
なぜこの値がマーケットを動かしたのか。反転は一時的なものなのか、それともインフレ抑制が効き始め、大きな転換点に差し掛かっていることを示しているのか。
4人のエキスパートの見方を紹介しながら、今の市場の動きを読み解いていく。
INDEX
  • インフレ抑制を好感、強気に反転
  • 市場の好転、持続は難しい
  • 来週のFRB幹部発言が試金石に
  • 来年前半に直面する厳しい決断
  • 市場の動きがインフレ再燃させる懸念

インフレ抑制を好感、強気に反転