2021/10/11

【新プロジェクト始動】スタートアップを、もっと身近に。 

世界50カ国中、ワースト3位。
日本の「起業家精神」を調査した、そんな結果をご存じでしょうか。
これは、起業家や起業準備の活発度をスコア化したもので、「総合起業活動指数」と呼ばれるグローバルな調査結果です。
米バブソン大学と英ロンドン大学ビジネススクールの起業研究者たちが集う「グローバル・アントレプレナーシップ・モニター」(GEM)が実施しています。
では、こうした日本の結果は、危機的と言えるのでしょうか?
調査をよく眺めると、日本は、実はアメリカなど世界と比べて、補助や支援環境は整っていて、恵まれている面もあることが分かります。
それでもなお、起業活動が少ないのはなぜか。
上の図を見ると「文化・慣習」のスコアが低く見えますが、そのヒントは、同調査の他の項目をさらに読み進めていくと浮かび上がってきます。
それは、起業活動に対する意識の各項目において、調査国中、日本が軒並み最下位だという点です。
実は日本は、「身近に起業家がいない」といった項目で、低さが目立っているのです。
つまり、まだまだ日本に欠けているのは、起業という選択肢が、ただただ「身近じゃない」という部分なのではないか。
ならば、もっとスタートアップを身近に。
NewsPicksは、本日より、こうした「スタートアップが身近な世界」を目指す、新しいプロジェクト「NewsPicksスタートアップ」を始動します。

スタートアップ新時代へ

歴史を振り返れば、日本経済は二度の世界大戦後、驚異的なスピードで成長を遂げ、1960年代末には世界第2位の経済大国となりました。
しかし、そうした良い時代が長かったせいか、過去の栄光を引きずり続け、変化に乏しい国になったとも言えます。
こうして1990年初のバブル崩壊後、実質経済成長率はマイナスに陥っていきます。そして、いまも明るい未来は見えてきません。
その間、かつてのライバルだったアメリカは遠くへ、10年前には中国にも抜き去られ、その差は開く一方です。
その差は、果たしてどこにあるのでしょうか。
単純比較はできないことは承知の上で、2000年以降に設立された、時価総額1兆円超企業を見てみると、日本ではエムスリーやMonotaROくらいです。
一方、アメリカはどうでしょうか。テスラTwitterパランティアUberコインベース・・・・等々、枚挙にいとまがありません。
こうした中、「経済情報で、世界を変える」をミッションに掲げるユーザベースグループは、スタートアップが次世代の産業をつくる牽引役であると考え、関連サービスを提供してきました。
そして今。日本のスタートアップは3度のブームを経て、ここにきて右肩上がりの成長を続けています。
年間を通じて5000億円を超える資金が舞い込む領域へと、いよいよ拡大しつつあるのです。
わたしたちは、これまでスタートアップ関連のオリジナルコンテンツを提供してきたNewsPicks編集部に、日本最大級のスタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」(イニシャル)の編集部を統合することを、このタイミングで意思決定しました。
これからのスタートアップの発展を支えていく「土台」を、つくっていきたいと思うからです。

3つの強化ポイント

  1. まずはNewsPicks上に、「スタートアップ」に特化したタブを用意。世界中のスタートアップコンテンツを注ぎ込んでいきます。
  2. また、専門家によるコメントも強化。そして、これまでも共有されてきた知見を、もっと共有しやすくなる言論空間をつくっていきたい。
  3. さらに、パワーアップしたNewsPicks編集部からは、スタートアップコンテンツを継続的にお届けします。「INITIAL」との連携も、さらなる強化を。
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これからの30年。スタートアップが日本の産業に与えるインパクトは、大企業のそれを逆転していくはずです。
こうした変化は、ときにストレスとなり、社会に摩擦を生んでいくでしょう。それでもNewsPicksは、守りに入ることなく、変化をあえて楽しみながら、自らも変化し続けていきたい。
そして、まったく異なる考えや景色を持つ人たちが、摩擦を生みながらも一緒に未来を変えていく。そのための「土台」となるサービスとコンテンツを、つくり続けていきます。