【ダイキン会長】悩む人には励ますよりも、放っておけ
以降、目覚ましい海外事業の拡大によって、1割以下だった海外売上高比率を8割弱にまで高め、2021年度の売上高は2.8兆円と、1994年度比7倍となる見込みだ。
多くの日本の大企業が伸び悩んできた過去30年で、むしろ飛躍を遂げたダイキン。30年近く率いてきた井上氏が貫くのは、「人を基軸におく経営」。
人が中心なのはどの企業も同じだろう。では、ダイキンは何が違うのか、その神髄に迫る。(全7回)
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ダイキンの若手旅行で、ある若い男性が女性にフラれた挙句、行方をくらましたことがあったそうです。全員が必死になって探し、ようやく見つけた時には、皆がカンカンに怒っていた中、当時の課長・井上さんだけは、何も言わなかったそうです。
時に無断欠勤や失踪(?)があったとしても、「そんなこともあるわな」。明らかに精神不調の人には、調子が出るまで「待ったるわ」。
十河政則社長兼CEOも、人間の弱さを包み込んだうえでの厳しさこそが、ダイキンの「人を基軸においた経営」だと話していました。
よく、「IQ(知能指数)」よりも、「EQ(こころの知能指数)」や「SQ(社会性の知能指数)」が大切だと言われていますが、そうした用語を使わずとも、自然と企業理念や企業文化に落とし込んでいるのではないかと思います。
心が暖かくなり、「そうそう、仕事はこうあってほしい」と溢れるものがあります。同時にまだまだ出来ることはたくさんあるなと、多くの勇気もいただけます。
尊敬する経営者とそうでない経営者の大きな違いは、やはり人と向き合っているか否か。自分軸でありながら、他人軸もしっかりと握り続ける強さ。
手紙のくだりが特に印象に残ります。夜中までかけて、、、とありますが、嫌な仕事であれば長い残業は苦でしかないのに、やりがいがある仕事なら苦に感じない。自分のやりがいプラス、一緒に働いている人同士の「人との繋がり」が多くの奇跡を起こしてくれると痛感します。AI時代だからこそ、人と向き合うことで創れる可能性、無限大ですね。
井上会長の1年目のエピソードは有名ですが、どうしたら「人の弱さを理解し、包み込もうとする包容力」のある文化ができるのか改めて思います。もちろんそれが分かれば苦労はしないのでしょうが。これだけの大企業になってもそれが脈々と受け継がれているのもすごいと感じます。
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