2021/5/27

【解説】なぜ今、半導体最大手TSMCがつくばに拠点を作るのか

NewsPicks ジャーナリスト
今、テクノロジーの面でも、米中対立など地政学の面でも、もっともホットなテーマの一つである半導体。ただ、主要なメーカーは米国や韓国、台湾など海外がほとんどだ。
かつて世界シェアを席巻した日本だが、今となっては、先端分野では、東芝から分社化されたキオクシアなど、一部の企業を残すだけとなった。
そんな状況の中、半導体プロセッサの製造技術で世界ナンバー1の台湾TSMCが、日本で初めてとなる研究開発拠点を設置すると決めた。
研究開発の対象は半導体の「3次元化」。その3次元化には、半導体の製造プロセスの「後工程」と呼ばれる分野のテクノロジーが密接に関わる。
この後工程については、あのTSMCも日本の製造装置や素材に期待するところだ。
特に半導体業界では、「ムーアの法則」と呼ばれる進化がいずれ限界に達すると言われてきた。そうした中、「なぜ、後工程が重要なのか」、その背景を解説する。

半導体王者の知られざる一面