【実録】AIと顔認識、中国が作り上げた「暗黒の監視社会」

2018/8/18

前代未聞の巨大管理システム

中国河南省の鄭州では、顔認識メガネをかけた警官が駅でヘロイン密売人の姿を確認した。
ドイツ租借地時代の町並みが残ることで有名な山東省の青島では、毎年恒例の盛大なビール祭りの最中、警察がAI(人工知能)搭載カメラの力を借りて容疑者25人を逮捕した。
安徽省の蕪湖では、逃亡中の殺人容疑者が屋台で食べ物を買っているところを監視カメラによって発見された。中国では、膨大な数の監視カメラとソースコードから成るハイテク独裁社会という未来の建設が進んでいる。
政府にとって顔認識やAIといった技術は、13億人の国民の身元確認と監視に役立つ道具。成長著しいテクノロジー業界の協力を核に、目指すは巨大かつ前代未聞の全国的監視システムの構築だ。