【津上俊哉】中国経済を蝕む「共産党のカルマ」

2017/9/23
中国経済の抱えるリスクは何か。バブル崩壊のおそれはないのか。中国経済の専門家である津上俊哉氏に聞いた。
中国にある「2つの異質な経済」
──我々日本人が中国経済を分析するときに持つべき「基準」は何でしょうか。
中国では今2つの異質な経済が一つ屋根の下に同居しており、その2つをバランスよく見ないといけません。
一つは民営企業主導のニューエコノミー。こちらは中国経済の明るさや力強さを体現しています。日本は既にこの分野で中国の後塵を拝しています。
もう一つは、国有企業や地方政府など「官」主導、重厚長大産業や不動産、インフラなどからなるオールドエコノミー。こちらは2009年以降、莫大な借金をして投資に金を注ぎ込むバブルが起きたので、今後落ち込みが避けられません。
ニューエコノミーの経済成長率は5%以上あるかもしれませんが、オールドエコノミーは政府の下支えがなければ大きなマイナス成長のはずです。だから合算して平均すると5%以下、下手をすると1〜2%に落ち込んでもおかしくない。
それなのに、地方政府が不効率なインフラ投資を増発して成長率を人為的に嵩上げし、いまだに6.5%以上の成長を目指しています。