リープ・フロッグ現象の中国企業。「崩壊論」の裏番組インド

2017/9/22
中国ではアリババやテンセントといった巨大ネット企業だけでなく、ファーウェイやレノボといったグローバル化に成功した企業群が登場している。こうした中国企業の新しい潮流をどうみるべきか。また、急成長するインドとの関係をどう考えるべきなのか。アジアでベンチャー投資を手がけているリブライトパートナーズの蛯原健代表パートナーに聞いた。

ペイメントだけはもう古い

──「中国崩壊論」で抜け落ちている論点として、アリババ/アリペイやテンセントといったネット企業の成長が挙げられます。また、ファーウェイやレノボは、世界のほぼ全ての国と地域で事業を展開し、かつ存在感も高まっています。
まず、ひとことで言うと、中国ITメガプレーヤー達が一大デジタル経済圏を作り始めています。
アリババ/アリペイはEコマース、テンセントはゲームとチャットが発祥ですが、それを基軸として多様なサービスを提供し始めています。日本でも決済については知られるようになり、この2社が中国市場を寡占しつつあります。
しかし、その見方はもう古いのです。
アリペイとテンセントが提供する決済サービスは、「ウォレット」という言葉では捉えきれず、「オールインワン」のサービスへと進化しています。