2024/4/17

【秘伝】利益率30%、元ソニー子会社を再生させた仕組み力

NewsPicks ジャーナリスト
今、日本で企業価値を伸ばしている企業。その多くが、装置や部材を手がける「黒子」企業だ。
例えば、営業利益率50%のキーエンス、一時国内時価総額2位になった東京エレクトロン。それぞれ工場向け機器、半導体製造装置を手がける。
もちろん、高い利益率を誇る企業は、高い技術力を持つだけにとどまらない。
顧客にその価値を認めてもらえるだけの、何かしらの「仕組み」がある。代表例はキーエンス。
もちろん、それ以外にも仕組み化で飛躍した企業がある。今回登場するデクセリアルズだ。
あまり知られていないが、2012年にソニーグループから独立した材料メーカー。同社の光学フィルムは、スマホなどに標準搭載されている。
もともと、ソニー由来の「世の中にない」ものを作り出す企業文化と技術力があった。
そこに、評価や営業などの「仕組み」がアドオンされ、日本でも屈指の高収益企業となった。
今回、その秘密に迫る。
INDEX
  • どん底からの始まり
  • シビアな判断こそ「数値化」
  • オンリーワンを利益にする
  • 顧客も気が付かない課題がある
  • 経営こそ仕組みである

どん底からの始まり

本当にどん底でバトンを受け継いだ──。