「日経平均5万円超えも」失われた30年から「動き出した期待感」 ウォール・ストリート・ジャーナル東京支局長
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・・「日経平均株価を構成するトヨタや日立など大企業225銘柄の利益を見ると多くの企業の利益が上がってきています。例えば、トヨタの今年度の純利益は前年度のほぼ2倍の4兆5千億円。他にも225銘柄の中には10年前と比べ2倍から3倍の利益を出している企業は少なくありません」・・
ウォール・ストリートジャーナルの東京支局長とのインタビュー記事である。これを受けて記者は以下のようにまとめる。
・・「収益が好調なのは円安やインフレ、不採算部門の削減の他、社外取締役を増やし株主還元に重点を置いた結果だ」・・
これを読んで「ああこりゃあかん経済記事だわ」とわたしは思った。
なぜならばWSJの東京支局長が株価上昇の要因としては「利益」について語っているのに記者はそれを「収益」として総括しているからだ。
基本のキだが「利益」と「収益」は異なる。「収益」とは「利益」を生み出す要因のこと。ことばは似ていても「利益」イコール「収益」ではない。まったく別のものである。この記事でいえば「収益とは」「売上」のこと。つまりあろうことかこの記者はWSJの支局長が株価上昇の要因の「利益が増えた」という発言を記者は「売上が増えた」とまとめているわけだ。
まともな会社のちょっとしたサラリーマンですらこの違いを認識していないことがあまりにも多くて話が噛み合わずに戸惑うことがある。だからといってこの記事がオーケーということにはならない。記事を書いたのは報道機関の記者である。そして何よりもこの記事は経済記事なのである。デタラメを書いてどうすんの?という話である。
あちこちでご高説を垂れては社会や政治や企業を叱りつけるAERAではあるがその記者レベルなんて所詮はこんなものなのだ。
馬鹿が記者をやっている。
注目のコメント
株価をEPS(1株あたり純利益)とPER(株価収益率)の掛け算に分解して考えるとその可能性の程度はさておき、あり得る水準です。1989年当時、PERは50倍を軽く超えていました。EPSは800円未満の計算です。それに対し、現在のEPSは約1457円、予想EPSは約1726円となっており、PERは23倍から27倍です(現在Bloombergが示す値)。バブル崩壊後でみるとこのPERは高いと映りますが、今後のデフレ脱却を見通すのであれば、必ずしもそうではないでしょう。もう一つ重要な視点は過去30年間で日本でも多少はインフレが進みましたから、それだけ1円の価値は目減りしている点です。従って、過去最高値と報じられる39000円に関して、名目の値でみれえば確かにその通りですが、実質的に30年前の39000円と肩を並べるのは、もっと株高の水準であり、今の日経平均株価はまだ当時に追いついていないのです。