2023/10/11

【続報】線虫検査は有効か。全国のPET施設を対象に調査開始

線虫はがん患者の尿を嗅ぎ分けられるのか──。
NewsPicksが線虫がん検査「N-NOSE(エヌノーズ)」の衝撃的な実態を描いた特集「虚飾のユニコーン」は大きな反響を呼んだ。
検査サービスを提供する「HIROTSUバイオサイエンス」社(本社・東京都千代田区)が疑惑を全面的に否定する中、検査の信頼性を第三者が検証する取り組みがスタートしたことがわかった。
日本がん検診・診断学会の会員でPET検診に関わる放射線科医と日本核医学会PET核医学分科会ワーキンググループが、共同で全国調査を開始したのだ。
どんな調査なのか。特集の続報として、背景や意義をいち早く紹介する。

全国226施設を対象にアンケート

改めて説明しよう。N-NOSEは、少量の尿からがんにかかっているかどうかの「リスク」を判定する検査だ。HIROTSU社によれば、線虫にはがん患者の尿に近寄り、健常者の尿から逃げる性質があり、線虫に水で薄めた尿のにおいを嗅がせることで、15種類ものがんのリスクを一度に判定できるという。