[30日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアの株価が30日午前の取引で上昇し、時価総額が半導体メーカーとして初めて1兆ドル台に乗せた。同社は生成AI(人工知能)などAI向け半導体の需要急増に対応するため供給を強化していると明らかにしている。

午前中盤の取引で株価は前日終値比6.1%高の413.57ドル。一時は419.38ドルまで上昇した。

半導体製造で世界第2位の台湾のTSMCの時価総額は約5350億ドル。

時価総額が1兆ドル台に乗せた他の米企業は、アップル、グーグルを傘下に持つアルファベット、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど。

アナリストはエヌビディアの目標株価を大幅に引き上げており、最も高い目標株価に基づく時価総額は約1.6兆ドルと、アルファベットと並ぶ水準。グレート・ヒル・キャピタルのチェアマン、トーマス・ヘイズ氏は、エヌビディアは「AIの申し子」だとし、「市場はこのAIのトレンドが本物かどうか折り合いを付けようとしている」と述べた。

エヌビディアの株価は先週約25%上昇。買いは他のAI関連企業や半導体メーカーに広がり、フィラデルフィアSE半導体指数は先週23日の取引を約1年ぶりの高値で終えた。