2023/4/27

月面着陸失敗。それでもispaceが「成果大」と言える理由

民間企業による世界初の挑戦は、「あとちょっと」のところで阻まれた。
日本の宇宙企業ispace(アイスペース)は26日、同日未明に試みた着陸船(ランダー)の月面着陸を達成できなかったと発表した。
ispaceは、独自開発のランダーで顧客の荷物を月まで運ぶサービスと、月面探査車(ローバー)を使って月面のデータを収集して提供するサービスの展開を目指す。
2022年12月に米国から打ち上げられたランダーは、100日ほどかけて月の軌道に到達し、着陸の機会をうかがっていた。
成功すれば、旧ソ連、アメリカ、中国に次ぐ4カ国目の月面着陸となるはずだった。
着陸は失敗したものの、民間企業による月周回軌道への到達自体は快挙で、一定の成果を残したと言える。
一方で、ispaceは4月12日に東証グロース市場に上場したばかり。株式市場の受け止めは厳しく、26日は売り注文が殺到した。
ispaceはここから立て直せるのか。今後を占うためにも、世界初の挑戦に何が起きたのかを、同日開かれた記者会見の内容をもとに解説する。
INDEX
  • 何が起きたのか?
  • 高度を見誤る?
  • 積み上げた成果、どう評価?
  • 株式市場の反応は?