2023/4/14

【新】オスカー受賞「エブエブ」Pが語る、最強映画の作り方

洪 由姫
NewsPicks 編集部（シリコンバレー支局長）
3月12日、アメリカのロサンゼルスで開かれた第95回アカデミー賞授賞式。
世界最大級の映画の祭典で話題をさらったのは、カンフーとマルチバースを融合させた異色作『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』（略称：エブエブ）だ。
この作品はアカデミー賞史上において、初めて作品賞を含む主要7部門を制覇し、輝かしい偉業を達成した。日本でも3月より公開され、大ヒット中だ。
この映画の核になっているのが、監督・脚本を務めたダニエル・クワンとダニエル・シャイナートの”ダニエルズ”コンビ、そして彼らとガッツリとタッグを組んだプロデューサー、ジョナサン・ワンだ。
「バカバカしいこと、楽しくうれしいことを仲間たちと共有して、一緒に作った映画がオスカーを受賞したんだ」
ワン・プロデューサーはアカデミー賞受賞の喜びを、チームで勝ち取ったものだと興奮して語る。
世界を熱狂、笑いと涙に巻き込んだ傑作はどのように作られたのか──。
NewsPicks編集部はワン氏を直撃、最強のコンテンツの誕生秘話から、最高のクリエイター集団を作る仕組みまでたっぷり聞いた。
ワン氏の炸裂するクリエイターのエネルギーを読者の方にも感じてほしい。

初めてづくしのアカデミー賞

──『エブエブ』が作品賞を含む7部門オスカーを受賞しました、どのように感じていますか。
ジョナサン・ワン　今回のアカデミー賞の特徴は、私たち全員が初めてノミネートされ、受賞したということです。