2022/2/23

【急展開】今、世界は歴史の「転換点」に立っている

これは、戦後の国際秩序の終わりかもしれない──。
2月22日、ロシアのプーチン大統領がついに動いた。ウクライナ東部の親ロシア派勢力が支配する地域を独立国家として承認すると発表し、ロシアは「治安維持」の名目で同地域に軍を派遣する計画だ。
この地域では今後、ロシアが絶大な影響力を持つとみられ、事実上、武力で国境線が書き換えられたに等しい。
なぜ、こうした事態を食い止めることができなかったのか。今回の一件はロシアだけでなく、交渉の当事者であるアメリカの立場に立って考えるとより解像度が高まる。
暴走するプーチンと、それを止められなかったアメリカ。これは何を意味するのか。
背景を改めて整理しながら、東京大学公共政策大学院の鈴木一人教授の解説とともに、NewsPicksがひも解いていく。
INDEX
  • 経緯を簡単におさらい
  • 55分間に及んだプーチン演説
  • 「侵攻」と呼べるのかは微妙
  • 「強力なカード」は切りにくい
  • 冷戦後秩序の「崩壊」か

経緯を簡単におさらい

改めて、簡単に経緯をおさらいしておこう。