2022/1/28

【警鐘】いじめに「依存」している日本社会に、未来はない

NewsPicks編集部
まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、労働問題に取り組むNPO法人「POSSE」の理事を務める坂倉昇平氏だ。
POSSEでは、毎年膨大な数の労働相談を受けているが、近年は「いじめ」の相談が最も多いという。一般的なイメージと違って「リストラ」が主流ではないのだ。さらに、職場のいじめで精神障害を発症した件数も、この11年で10倍にも増えている
坂倉氏の近著『大人のいじめ』(講談社現代新書)は、この「職場いじめ」の構造的背景を解き明かした1冊として、大きな話題を呼んでいる。
前編では、同書の内容を紹介しながら、いじめが「職場統治のシステム」として巧妙に利用されている現状をひもといた。後編では、坂倉氏へのインタビューを通じて、この問題が内包する、より重大な問題に迫りたい。
INDEX
  • 職場いじめの「合理性」
  • 「いじめ頼み」の労働モデル
  • 「働き方改革」の限界
  • なぜ、声を上げる人が少ないのか
  • 「違和感」を育てる大切さ
  • 社会に貢献できる人が潰される
  • 自分も「加害者」かもしれない