2021/12/31

【挑戦】時価総3倍、「サステナビリティ経営」成功の秘訣

NewsPicks 編集部(シリコンバレー支局長)
不確実な時代を生き抜くためには、どうしたらいいのか。新型コロナという危機に直面し、企業はこの問いをこれまで以上に強く突きつけられている。
先が見えない状況の中で、新たな道を切り開いて再び成長を描く。それを実行したのが、世界有数の一般消費財メーカー、ユニリーバだ。
ユニリーバは、ボディウォッシュのダブや、食品のクノール、アイスクリームのベン&ジェリーズなど400以上のブランドを抱え、毎日25億人が商品を使っている。
 写真:ユニリーバHP
実は、その巨大メーカーも2008年の金融危機まで、約10年間にわたって業績が停滞する時期があった。
そこに乗り込んだのが、当時のポール・ポルマンCEOだ。
ポルマン氏は、企業の存在意義である「パーパス(目的)」を定め、当時は意識もされなかった環境や、社会問題に配慮した経営に舵を切った。
「持続可能な開発目標(SDGs)」という言葉が注目されるより、ずっと前の出来事だ。
当時は株主らの反対意見もあったが、ポルマン氏は意志を貫いた。
以降、ユニリーバをサステナビリティを掲げる世界トップ企業に変革しただけでなく、企業の時価総額を10年間で3倍に引き上げることに成功した。
再び大きな節目に立っている今、私たちが成長し、豊かに生きるために何が必要なのか、ポルマン氏を直撃した。
INDEX
  • 原点に立ち返る
  • 短期の視点を捨てる
  • 脱・株主第一主義
  • パーパスを行動に落とし込む
  • モチベーションを変える
  • 絵に描いた餅にならないために
  • 壮大な10年計画の成果
  • 私にできたのなら、あなたもできる
  • パーパスを持って生きよ

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