2021/10/19

【保存版】「ポスト資本主義」を読み解くための20冊

NewsPicksエディター/音声事業 プロデューサー
昨今では資本主義の限界がささやかれ、新たな政治・経済体制「ポスト資本主義」に対する議論が盛んになっている。
ビジネス界では、株主のみならず、従業員や取引先、顧客、地域社会にも利益をもたらす「ステークホルダー資本主義」が注目されている。岸田文雄首相も、アベノミクスよりも分配を重視する「新しい資本主義」を掲げ、有識者会議を設置した。
しかしこうした動きを読み解くためには、そもそも資本主義が何であるかを理解する必要がある。
資本主義はいかにして誕生し、発展を遂げたのか。なぜ今、「ポスト資本主義」に注目が集まっているのか。
元ダイヤモンド社論説委員で、コラムニストの坪井賢一氏監修のもと、資本主義の「文脈」を掴むために必読の20冊を選定した。
<監修者プロフィール>
坪井賢一/コラムニスト
1954年生まれ。78年早稲田大学政治経済学部卒業後、ダイヤモンド社入社。「週刊ダイヤモンド」編集長、ダイヤモンド社論説委員などを経て現職。著書に『複雑系の選択』『めちゃくちゃわかるよ!経済学』(ダイヤモンド社)『浦安図書館を支える人びと』(日本図書館協会)など。
INDEX
  • すべては市民革命から始まった
  • 私有財産は「自然権」である
  • 労働者の搾取がマルクスを生んだ
  • リベラリズムとネオ・リベラリズム
  • 資本主義に「知識」の概念が登場
  • 経済政策は振り子のように揺れ動く

すべては市民革命から始まった

市場経済と資本主義の歴史をたどるとき、最初の理論家として押さえておくべきは18世紀スコットランドの道徳哲学者、アダム・スミスだ。