【完全理解】戦略の前に「経営の九九」を身につけよ
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注目のコメント
クリステンセン教授の良い書籍はいろいろありますが、今回の内容と関連した論文としておすすめなのは「Why hard-nosed executives should care about management theory HBR, Sep 2003 (邦訳「良い経営理論、悪い経営理論」DHBR, May 2004)。交換留学生を含めた「不確実性のマネジメント」のクラスの最初に使っています。
ホントおっしゃる通りだと思う。そうだよなぁと納得しながら読みました。
そうそう、最後のほうでグロービスを比喩の対象とされていますが、おっしゃる通り、KBSとグロービスでは目的も方法論も違いますので比べてはいけないと思っています。
MBAの特徴は、また教える内容とは別の話も多く関わってくるものです。少なくともグロービスはいわゆるアカデミアではない。すでに確立された理論から抜き出した内容を伝えることで、社会人の皆様が明日から使える実践知を知り、また、共に刺激し合い共闘できる仲間をみつける場所だと思います。MBAを取る人が多いけれど、会社を辞めなくていいし、自分に必要な知識だけをピンポイントで受けにきても良いのは今の時代っぽいかなぁと。
私はMBAはコロンビアでしたが、人からコロンビアのMBAは卒業後に即戦力となるよいマネージャーを育てることに割と注力しているのだと言われたことがあり、それにはめちゃくちゃ納得したことを覚えています。対してハーバードは「経営者として考える」ことを一貫して要求されるので、卒業後マネージャーのポジションで入った時には「あらら、決定権ないじゃない…」となるけれど、偉くなるとめちゃくちゃ生きる!と言われてこれまたなるほどなぁ!と。まぁ10年以上前の話です。最近のコロンビアはアントレが強くなってまた変わってきているようにも思いますけれどね…「周囲にいる全員が右に向かっているところを、自分だけは左に突き進む。その際、前例はすべて無視」
これまで経営者インタビュー経験でも、真の差別化をしている=オリジナリティを持つ企業経営者は、このくらいの発想と胆力を持っていると、たびたび感じておりました。
その点、「差別化について模索しているのは、差別化事例の模様。よって本当の差別化ではない」と、ハッとさせられました。
いわば「差別化の罠」とでも呼ぶできでしょうか。
その一方で、「学ぶ」の語源は「まねぶ」、つまり「真似をする」だそうです。
「真似」というと悪い印象もありますが、良い例は斜に構えず、素直に参考にすべきのは確かでしょう。
総合的に鑑みると、「良いものは、良い」と他者・他人に学びつつも、「本当の強みであると思うことは前例無視。わが道を進む」という切り分けが必要なのだと思います。
近年流行している「オープン・イノベーション」や「競争と協調」という戦略も、これら二つの境界線をどこに引くかの問題だと痛感しています。