【悩み相談】昭和な価値観の職場。「変革」の声が虚しく響く

2020/4/3
音声番組「宇田川元一の職場相談」。
経営学者・宇田川元一氏が専門の「ナラティヴ・アプローチ」の観点から、リスナーから寄せられた職場のお悩みに対してアドバイスを送る、インタラクティブな番組だ。
第7回では、伝統的な製造業の会社に勤務する30代女性の方から、「『会社を変えよう』という掛け声とは裏腹に、経営者自身が変わろうとしない」とのお悩みが寄せられた。

今週のお悩み

従業員50名程度の中小企業で働いています。

製造業ということもあり、まだまだ昭和な価値観、たとえば男性は外で営業・残業・出張は当たり前、女性は内勤・定時帰宅といったこと、そしてアナログな仕事のやり方、たとえば電話・FAXでのやり取りが普通といったことがまかり通っている会社です。

昨今の風潮もあり、いよいよ働き方改革、そして風通しの良いフラットな風土を作ろうとトップも本腰を入れたは良いものの、なかなか進む気配がありません。

というのも、結局のところトップが社員に任せる気がないように思えるのです。小さい会社とは言え、経営者が見える範囲は限られています。

現場を知っている社員同士で色々話し合って決めたことが尊重されず、最終的に社長がひっくり返してしまうということがありました。

そういったことが度々あるせいか、社員はどうしても上司の顔色をうかがって言いたいことが言えない、仲間同士でコソコソ陰口を言う、愚痴り合う、そんな光景が度々見受けられます。

ただ経営者も含めて、一人ひとりは仕事ができて真面目に働く人が多く、良い人が集まった会社だなと思います。だからこそ、集団になったときにもっと力を発揮できるはずなのですが、まだうまく歯車が噛み合っていないように思います。

風土を変えるためには、経営者自身が変わる覚悟を持つ必要があると思うのですが、そんなことは可能なのでしょうか。社員の立場から、何かできることはあるのでしょうか。

長々と書いてしまいすみません。「『会社を変えよう』と言っている経営者自身が変われるのか」問題は割とあるあるではないかと思うのですが、宇田川先生のお考えをお聞かせいただけると幸いです。

(製造業勤務、30代)
この悩みに対して、宇田川先生は、「あなたにも問題がある」と一刀両断。厳しくも、愛のあるアドバイスが提示される。
*音声はこちらからお聞きいただけます(マナーモードを解除してください)
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(聞き手:野村高文、飯塚彩〔株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 主任研究員/マネジャー〕、編集:田中裕子、デザイン:黒田早希)