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注目のコメント
「魔法の粉」は写真では見せられないのですが、実際にラボで作っているものを池田記者と見に行きました。
ちょうど、粉状のインスタントコーヒーの黒いバージョン、と言った感じでしょうか。見た目にはなんということもないのですが、この粉がこれまでの電池性能を向上させる起爆剤になるというのです。
インタビューの中でもありましたが、この電池のパフォーマンスが上がることによって、「新しいマーケット」ができてくるというのがとても面白いです。
「空飛ぶタクシー」みたいなものも、電池がどんどん小さくなれば、実現に向けた動きがぐんと高まることになりますし、痩せた人しか乗れない、というような空間設計でなく、「ラグジュアリーで手頃な空タクシー」もきっと出てくるのではないかと思います。
2019年に商品(電池)が初めて市場に出てくるとのことで、その波及効果がとっても楽しみです。アメリカに来てすごいなと思ったのは、こういう大学でやるような基礎研究をやるベンチャーが多くあること。それを可能にするのは
1) 潤沢な国からの研究費。民間企業も応募できるものが多く、それだけで社員を食わすことのできる額がある
2) アカデミアの人材流動性。アメリカとトップ大学の先生はこういう研究ベンチャーもやっている人が多い。博士卒やポスドクなどの高度研究人材も豊富
日本だと起業というと華々しいイメージ、博士学生とは対極のようなイメージがあり、ともすれば大学の研究は起業に意味ないなどという人もいるけど、アメリカではむしろこうした地味でめちゃくちゃ「博士学生」系のベンチャーが多くて、それがアメリカの基礎研究の裾野の広さにも繋がっている。宇宙でももちろん同じです。iPhone向けのリチウムイオン電池を製造する中国ATLや、韓国サムスンが出資し、独BMWが提携を表明したばかりのシラ・ナノテクノロジーズは、かつてテスラの7番目の社員として電池開発に従事したスタンフォード卒の若き天才エンジニア、ジーン氏らが起業した電池スタートアップです。
リチウムイオン電池といえば、正極材のニッケル比率を上げることで大容量化を目指すということがなされてきましたが、彼らのアプローチは全く異なり、そもそも負極材をガラリと変える、というものです。
これが実現すれば、トヨタやダイソンが実用化を表明している「全固体電池」すら要らなくなる、と彼らは言います。それほどゲームチェンジャーとなりうる彼らの技術と狙いについて、洪記者とたっぷり聞いてきました。