【第13話】「声をデザインする指輪」がインドで勝てる理由

2018/8/25
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インドのことはインド人に聞くべし

<a href="https://newspicks.com/live-movie/170" target="_blank">「メイクマネー 起業家グランプリ2018」</a>で優勝し、賞金1000万円を獲得した“声をデザインする指輪”「エンコードリング」の角村嘉信さん
【優勝者が語る】メイクマネーの反響と1000万円の使い道
「エンコードリング」のフェイスブック広告に、凄まじい反応を示したインド進出を計画している角村さん。
海外進出の足がかりを作ろうと、今月、現地調査のためインドへ飛ぶことになりました。
<a href="https://newspicks.com/live-movie/206" target="_blank">先週の配信</a>では、現地調査のアドバイスをもらうため、ベンチャー支援のスペシャリストとして知られる、トーマツベンチャーサポート斎藤祐馬さんを訪ねました。
4月の特別番組にも解説役として登場した、いわば、もう1人のNewsPicksオールスターズです。
「人を動かす3つのストーリー」など、次々と金言を繰り出す斎藤さんの言葉に、角村さんが涙する展開も。
そして、今夜の第13話では、斎藤さんが、自社のインド人スタッフを角村さんに引き合わせるところから始まります。
現地をよく知る、インド人スタッフのロハンさんを紹介された角村さんは、早速「エンコードリング」のプレゼンを始めます。
「トーマツベンチャーサポート」ロハン・ワドワ氏。

僕のプロダクト、インドで勝てますか?

──角村さんの「エンコードリング」のプレゼンを聞いて、いかがでしたか?
ロハン 細かなカスタマイズに対応した製品ですし、成長中のインド市場でも、大きなポテンシャルがあると思いますよ。
代表的なカスタマイズ製品、アップルウォッチはインドでも大人気です。
それに、インド人はとても感情豊かな人々ですし、家族や友達をとても大切にします。だからこそ、「エンコードリング」は贈り物として、インドで成功する可能性を大いに感じます。

重要なのはターゲット設定

角村 インドで「エンコードリング」を展開する場合、価格設定に悩んでいます。インドのジュエリーの販売価格の相場感を教えてください。
ロハン 金製品の場合、クオリティーによりますが、2万円から1000万円くらいです
インド人は階層によって得られる収入がバラバラですので、ジュエリーに支払える金額もまたバラバラなのです。
──それにしても、幅が広いですね。
さらにその上もいますよ。結婚式など大事なお祝いの席に、5000万円という超高価なネックレスをつけるような人たちです。
こうした上流階級も一定程度の人数がいますので、「エンコードリング」として重要なのは、どのレイヤーをターゲットにするかということでしょう。

ジュエリー×アプリという強み

──「エンコードリング」の特徴の1つに、声の波形をデザインした指輪を専用アプリで読み取れば、録音された音声を再生できるという機能があります。
ロハン インド市場を語る上で外せないのがスマホです。
インドは世界最高水準のモバイル普及率を誇ります。中産階級までは、全員がスマホを持っているのです。つまり、中産階級以上なら、誰でも「エンコードリング」のアプリを使うことができる。
ただのジュエリーではなく、アプリが絡む「エンコードリング」の素晴らしさを、どう知ってもらうかも重要ですね。
角村 「エンコードリング」のフェイスブック広告にインドから好反応があったのも、モバイル普及率が高かったから?
ロハン インドはソーシャルメディアが活発で、消費意欲も旺盛です。特に新製品のソーシャル広告は相性が良いですね。
さらに言えば、インド人は新しいモノが大好きなので、多くの外国企業がインドで頻繁に新製品を発売します。価格設定さえ誤らなければ、「エンコードリング」にとって、非常に大きなマーケットになるはずです。

MUJIの成功に学ぶ

斎藤 ロハンを通じて、現地インドにいる彼の知人に「エンコードリング」についてコメントを聞いてもらうなど、簡単な調査なら我々もすぐに協力できます。
あとは、我々が日本で手がけている、朝7時からベンチャー5社が大企業にプレゼンする<a href="http://morningpitch.com/" target="_blank" rel="nofollow" target="_blank">モーニングピッチ</a>のインド版をロハンが立ち上げているから、そこに角村くんに出てもらうのもいいかもね。
角村 インドでのモーニングピッチ、ぜひ出たいです!
斎藤 とにかく1回、現地に行ってみて、フェイスブックに寄せられた反響を肌で感じる。そして、現地で生産してもらうパートナーを見つけることが先決ですね。
あとは、インドに販路を持つ日本の大企業もあるから、販売ルートの開拓で国内プレイヤーと組むのも一つの選択肢ですね。
ロハン 実際、多くの日本企業がインド進出に成功しています。
注目すべきはMUJI(無印良品)です。昨年インドに進出したばかりですが、すでに多くの店舗を持っています。
MUJIの製品はシンプルで、顧客がカスタマイズできる余白があります。カスタマイズに対応している点では「エンコードリング」も同じです。
カスタマイズできる製品はインドで受け入れられやすいのです。
(続きは、今夜8時の配信で。)

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<執筆:安岡大輔、デザイン:片山亜弥>