【迫真】ドイツと中国の蜜月。ベンツをのみ込んだ「大物」の野望

2018/7/6

自動車界の「孫正義」

それは独ダイムラーにとって、予期せぬ出来事だったに違いない。
2018年2月末。時価総額にして約10兆円を誇るダイムラーの筆頭株主が、突如として交代した。
ダイムラーといえば、世界の自動車企業で3位の売り上げを誇るBIG3の一角。乗用車ブランド「メルセデス・ベンツ」は、高級車の販売台数で世界トップであり、誰もが憧れるハイブランドとして世界中で愛されている。
その株式を買い占めたのは、他の巨大企業でもなければ、巨大投資ファンドでもない。それまでダイムラーとは全く関係のなかった、ある一人の「個人」だった。