スポティファイ上陸、足止め4年「真の理由」(中編)
2016/08/09, NewsPicks編集部
緊急特集「スポティファイ来襲」
スポティファイ上陸、足止め4年「真の理由」(中編)
2016/8/9
スポティファイの日本上陸を前にした緊急特集。スポティファイの戦略を、音楽ビジネスの現状とともに詳細分析する榎本幹朗氏による寄稿を3回に渡って掲載中。前編に続き、中編の今回は「スポティファイ上陸」への長かった道のりを解説します。
*目次
・【スクープ】音楽配信の王者「スポティファイ」、ついに日本上陸
・赤字の8000億円企業スポティファイは、IPOで勝ち残れるのか
榎本幹朗氏 寄稿(3回)
・前編:【3分読解】スポティファイはなぜ世界一を獲れたのか
・中編:スポティファイ上陸、足止め4年「真の理由」
・後編:iTunes、スポティファイ……、歴史が証明する「成功の秘訣」
ストリーミングはすでにCD超え
世界で音楽産業が復活しつつある。
世界のレコード産業売上は大手3社(ソニー、ユニバーサル、ワーナー)が7割を占める寡占状態にあるが、たとえばその一角であるソニー・ミュージックエンタテインメントの世界売上は直近の四半期が前年同期比8%のプラス成長だった。
内訳を見ると、定額制配信などストリーミング売上が34.1%、CDなどパッケージ売上は売上全体の32.1%、iTunesなどダウンロード売り上げは全体の18.5%、その他売り上げが15.1%となる。ソニー・ミュージックでは世界的に、すでにストリーミング売り上げがダウンロード売り上げはおろか、CD売り上げをも超えている。
世界の音楽産業において、これが新たな現実だ。世界のストリーミング売り上げを牽引するスポティファイとソニーが特別提携したのは自然な話であった。
newspicks.com
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コメント
注目のコメント
「Spotifyの本当のライバルはYoutube」ということをも指摘する榎本幹朗さんによる寄稿。正直、なかなかここまでの解説・分析は、他では見当たりません。
YouTubeでも見ても、ライブにもいかずそのまま見るだけ、ってのは、自分たちの経験で考えても、その通りなのでしょう。するとYouTubeには曲出して、定額制音楽配信には出さないという、音楽界は完全に矛盾している気がします……。グラフ参照。
後、ソニーの姉妹会社問題は興味深くて、iTunesも、米国で遅くない段階で楽曲を提供しながら、日本では何年も後の2011年まで提供がなかったですね。
Spotify上陸でも、カギを握ったのが、ソニーだったと言います。
あ、あとYouTube問題は、この記事に詳しく載っていました。
https://newspicks.com/news/1638626
追記 日経も打ってきましたね。
https://newspicks.com/news/1711749Spotifyが成功するかどうかよりもYouTubeが今のまま無料の音楽を提供し続けられるのか。コンテンツホルダに対して使用料を払わなすぎでしょう。一斉に引き上げる日がくる可能性も否定できないですね。
多すぎる権利者の弊害は至る所で見られる日本の問題です。本当にそれ!どのストリーミングアプリも聴きたい曲が入ってない事が多い。今使ってるAppleMusicは洋楽は沢山あるけどスピッツやミスチルが入ってないのがマジで痛い。ずっと我慢してる。なんとか打開して欲しいものだな。
そしてCDは近い将来レコードみたいな一部の人の為のコレクション・趣味になるかもね。日本ではTsutayaの存在感があまりにも大きいから他国と比べてその時期が来るのは遅くなるだろうけど。