払われない所得税、かみ合わない倫理、止められない国家
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アメリカの多国籍企業を世界の多国籍企業の代表にしては全体を見誤ります。ネスレは、世界190ヶ国以上でオペレーションする多国籍食品企業ですが、それぞれの国で一切の節税を行わず納税することを最低限の社会貢献と考えています。日本において国税局が入っても、追徴課税を指摘されることあれば、CEOの私のマネジメント能力にマイナスの点数がつくくらいです。国税局査察官と最後に私自身が面会しますが、国税局査察官からは日本企業ではあり得ないことだと驚かれるくらいです。私が、ネスレを最も尊敬する部分のひとつです。
米国の多国籍企業では、節税専門のアドバイザーや弁護士がつき、アナリストも節税対策を評価するくらい利益至上主義的な文化があることを理解しなければなりませんが、多国籍企業に限らず日本企業においても、多額の税金を支払う企業をリスペクトする文化をつくらねば、国家は衰退の道しかないことを国全体で認識すべきだと考えます。極めて重要なトピックですが、なかなか語られないトピックについて書いています。
メディアにはなかなか書けませんし、関係者にもなかなか書けないトピックですよね。
ご感想、ご意見、コメントお待ちしております。
追記でご返信いたします! (^^現状は、最後に書かれているように『企業が複数の国家を競争させ、それを比較して意思決定できる強い立場にあるからとも言えます』の通りだろう。
個人的には、合法なタックスプランニングに、問題意識を感じることもあるが、それを各企業がすべきでないとか、各国がやめるべきだという合理性は見当たらない。それは所得税率などで移民をする人がいるのと同じ。
国が企業や個人のこういった動きを制御できないのと同様に、企業や個人は国が税率を変えたり、租税条約を結ぶことも制御できない(両ケースとも「声を上げる」くらいはできるが…)。できること・できないことあるのだから、その中での判断の多様性は現状では認めるべきだと思う。
国家戦略としては、そういう風に動いていることを前提に、税率などで戦うだけでなく、税率などだけで他国に奪われないように、産業集積なども併せて進めることが必要。他国も企業も、「単なる善い人」ではないのだから…