ウクライナ軍総司令官、苦戦認める 「ロシア軍が複数方面で戦術的成功」
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この報道が事実だとすると、こう言う言葉が軍総司令官が最後に語る言葉。その戦場の兵士達にどうしろと言うのでしょう。勝利を信じてと言うモチベーションが無いまま戦場に送られる兵士たちが気の毒で仕方ない。
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ロシア軍が2023年に得た主な戦果である、ドネツク州バーフムトとアウディイウカの占領を、さらに西側に占領地を拡大することで戦果を拡大しています。
拡大といっても、10km程度ですから、このペースで西に進み続けても、首都キーウに着くには10年はかかります。
ただし、問題なのは失われた兵力の数で、この10kmを進むために、双方で数万人が失われました。
当然、もし戦力が失われ続けて、ロシア軍をさまたげるものが無くなれば、ロシア軍は1日に100kmでも進めるようになります。
日々失われていく数百人の損失をどれだけ少なくできるか、で、ウクライナ軍がどれだけ守り続けることができるかが左右されます。
そして、ロシア軍は、ドネツク州でジリジリと進む一方、そのうちハルキウ州での戦線突破、前進を図るでしょうが、それが成功して、包囲されるウクライナ軍の数が多かった場合、ウクライナ軍の損失が急増します。3月時点でシルシキー総司令官は「前線の状況は安定している」と述べていました。これはアウディーウカ陥落後もしばらく続いたロシア軍の西進をある程度食い止められたということだったと思われます。
しかし、4が月に入ると、シルシキーは前線の状況が悪化していると評価を下方修正し、今回についてはさらに悪い(しかも複数正面で)と認めるに至りました。いずれも客観的な観測事実と整合しています。
問題はこの状況を覆せるのかどうかですが、それにはまずロシア軍に対する火力の劣位をどうにかせねばならないでしょう。4月にアメリカが軍事援助の再開を決めましたが、これがいつ・どのくらいの量入ってくるのかが当面の焦点になりそうです。
4月にはもう一つ、ウクライナでの動員法改正という大きなエポックがありました。動員期間をどのくらいにするのかなどで大きく揉めた法改正でしたが(結局、期間については明記せず別に動員解除法を作るということで決着)、これで一応は兵力のローテーションに関して目処がついてきたと思います。ただ、5月から施行しても新たに兵士を動員・訓練して戦場投入できるようになるまでには時間がかかります。ウクライナは徴兵制の国なので多くの人には基礎的な軍事経験があるとしても、です。
このように考えていくに、ウクライナが攻勢に出られる見通しは当面低く、まずはいかに守るか、その過程でロシアの戦争遂行能力にどれだけのダメージを与えられるのかが重要であろうと見ています。もうウクライナは何年も戦争を続けられなくなってきている。
そのうち停戦交渉が始まってしまう。
そうすれば侵攻された領土が確定してしまう。
それは武力による現状変更を許すことになる。
次は台湾、日本だ。
アメリカもウクライナは最初から本気で助ける気が無かったように見える。
日本も信用しすぎるのは良くない