2024/4/16

【必須教養】なぜ、世間では「炎上」が増え続けるのか

NewsPicks 記者
出会いの春は、「炎上の春」と言えるかもしれない。
入庁式で職業差別と取れる発言をした県知事に、新入社員を老朽化した家に住まわせようとして入社辞退が相次いだ食品メーカー。
新年度早々、企業の失態や有名人の発言がSNSを騒がせている。
いまや、ネット上の「炎上」は日常茶飯事だ。
ネット上で発生したトラブルの調査・研究を行うデジタル・クライシス総合研究所によると、2023年の炎上件数は1583件に上る。
回転ずしチェーンでの客による迷惑行為(すしテロ)
他の客が注文したすしを勝手に食べたり、備え付けの醤油差しの注ぎ口をなめたりする迷惑客の動画が拡散。逮捕者も出た

ビッグモーターの保険金不正請求問題
生中継された謝罪記者会見では、現場に責任を転嫁するなど的外れな社長の発言もネットで炎上

丸亀製麺 うどんにカエル混入
テイクアウト用のうどんにカエルが混入していた動画がネットで拡散。一部商品が販売中止に

ヒルトンの「旅館見下し」動画
ヒルトンが日本の旅館のサービスを見下すような内容のウェブCMを公開。批判が相次ぎ動画を非公開に
X(旧ツイッター)やYouTube、インスタグラムなどで誰もが情報発信する今、企業や組織のみならず、個人であっても炎上のリスクからは逃れられない。
なぜ炎上は起き、どのように拡大するのか──。
このテーマを真剣に掘り下げると、これまでの固定観念とは違う意外な側面が浮かび上がってくる。
特集1日目の今日は、統計学や心理学の観点から炎上にまつわる「5つのファクト」と要因分析をお届けする。
INDEX
  • 1️⃣炎上を生むのは「ごく一部」
  • 2️⃣「1人」が幅広い案件に参加
  • 3️⃣「男・高収入・役職者」が炎上させる
  • 4️⃣影響力は「インフルエンサー>マスコミ」
  • 5️⃣炎上は5年で10倍 その後も増加傾向
  • 「推し」と炎上は表裏一体
  • 「曖昧さ」を受け入れられるか

1️⃣炎上を生むのは「ごく一部」