2024/2/27
【必見】オルカンの次を考える「厳選ファンド14本」
楽天証券資産づくり研究所 ファンドアナリスト CFP® 1級FP技能士
新しいNISAが1月にスタートして、「オルカン」と「S&P500」の投資信託に多額の資金が流入している。
両ファンドとも、投資金額100万円当たり年間で1000円以下の手数料(信託報酬)となっており、低いコストで長期・分散・積み立ての投資ができる環境が整ってきた。
その一方で、より多くのリスクを取ったり、種類が異なる複数のファンドを買って資産形成したいと思った時、どのような考え方をし、どのような選択肢があるのだろうか。
楽天証券資産づくり研究所の副所長でファンドアナリストの篠田尚子氏に「14本のファンド」の事例を出してもらいながら、わかりやすく解説してもらった。
- ✔️「最初の1本に全世界」はOK
- ✔️「意味がない」組み合わせ
- ✔️ 成長投資枠は「自由投資枠」
- ✔️「攻め」の考え方
- 1️⃣ つみたて投資枠で攻める
- 📗つみたて「厳選3銘柄」【一覧】
- 2️⃣ 成長投資枠で攻める
- 📕 成長枠「厳選6銘柄」【一覧】
- ✔️「守り」の考え方
- 📘 守りの「厳選5銘柄」【一覧】
✔️「最初の1本に全世界」はOK
数あるインデックス連動型の投資信託の中でも、「全世界株式インデックス」に連動する商品は、「オルカン」(「オルカン」は三菱UFJアセットマネジメントの登録商標)の愛称で今やすっかり個人投資家の間で定着しました。
筆者も、10年単位の時間をかけてコツコツと積み立てるなら、地域が広く分散された「全世界株式」のインデックスファンドを「最初の1本」に選ぶべきだと考えます。
しかし、ここで誤解してはいけないのは、「オールカントリー」は確かに使い勝手の良い商品ではあるものの、決して「万能」ではないということです。
あくまでも、最初の1本として、「無難」な商品であるにすぎません。
例えるなら、無地の白いTシャツや幕の内弁当のように、万人受けする商品と表現した方が的確でしょう。
そもそもインデックス運用とは、パッシブ=受動的な運用形態の1つです。投資に対するスタンスやリスク許容度がさほど明確でなくとも、流れに身を任せて「波に乗れる」点に最大のメリットがあります。
投資を続ける上で何らかの自我が芽生えてきたら、「オールカントリー」に上乗せし、自分好みのポートフォリオにカスタマイズしていくのが、今年1月からスタートした新NISAを使いこなす上での1つのポイントでもあります。
(Photo: Getty Images)
✔️「意味がない」組み合わせ
新NISAで重要な投資戦略は、つみたて投資枠の積み立てをベースにしながら、必要に応じて「攻め」と「守り」の要素を組み合わせ、資産形成と資産管理を行っていくことだと考えます。
この際にカギを握るのが、商品の組み合わせです。
「なんとなく」ファンドを選んだ結果、以下のようなインデックスファンドの組み合わせをしている人もいるのではないでしょうか。