【本質】トヨタが考える、人がロボットより優れている理由
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注目のコメント
重力と太陽光はタダ(無料)──
私の記者駆け出しは、町工場取材。当時、そんな話を聞いていました。つまり、有料の電力を使うベルトコンベアーではなく、滑り台のようにして物を流すと安い。または、なるべく太陽光を取り入れることで、照明を使わないですませる、などなど。
さらには、こんな話も聞きました。
この精密加工によって、クルマの振動を減らせる。振動は部品の耐久性に関わる。最終的には中古車価格に影響する。
中古車価格はブランドに影響する。この加工はブランドに影響するのだ。
私自身、「果たして、自分がやっていることの意味を考えたことがあるだろうか。付加価値を産んでいるとか1秒でも考えたことがあっただろうか」と、ものづくりの取材を通じて自身の至らなさを反省した物です。
さてさて、製造現場のカイゼン活動は「知恵の宝庫」。「イノベーション至上主義」の昨今、カイゼンばかりでは限界と言われて久しいです。
ただし、カイゼンが不得手で、生産性の面で全く引き締まっていないブヨブヨな組織が、「イノベーションで一発逆転」なんてあり得るのだろうか、と思うこともあります。
資材EC大手のモノタロウもカイゼンに熱心な会社です。その根底には、「現状維持をよしとしない、常に問題を特定する姿勢」があるそうです。この姿勢があるから、新規事業も発展してきたとか。
知恵こそ、ハイテク時代の武器ではないでしょうか。あえてなのかもしれませんが…
「自働化」の解釈がちょっと違いますね。
トヨタの自“働”化はトヨタ生産方式の2本柱(ジャストインタイムと自働化)となる専門用語であり、いわゆる「異常管理」のことを言います。
異常があったら止める。それを機械が自らできることによって、人を機械の番人にせず、一人が多数の機械を受け持てることになり、生産性をあげていく…という考え方です。
そもそも異常がなんだかわからないよね…ということがあるので「標準を決める」となっていくのですが、これがまた大変奥深く…笑
ベンチャーにいっても、起業しても、この「トヨタ生産方式」や「改善の考え方」は一番役に立ってます。
今は「新規事業の人」ですが、「トヨタ生産方式のや改善の先生」をやっていたのがぼくのファーストキャリアで、ほんとにこの経営哲学を学んで良かったなと思うばかりです。コメント欄含めて、とても見ていただきたい記事!
標準化はするが、その標準化を常に進化させる文化こそが、トヨタの強みだと思っている。
人がやるのでも機械がやるのでも、全部は完璧にはならない。またやりながら分かることがあるから、カイゼンができる。こういった現実のもとに留めることを躊躇しないといったプロセスと文化、プロセス自体の進化プロセスも文化としてあると理解している。
全部を完璧にやろうとすれば、完璧にするまでのリードタイムがかかりすぎるし、想定外に対して脆弱になる。また機械なども進化するのだから、それを取り入れにくくなる。記事に出ているロボットの「同じ動き」というのも、最近は進化していてMUJINのティーチレス学習などで変わってきている点。
平岡記者が冒頭でコメントされている「重力はタダ」というのは本当。
工場経営の達人の方と工場を見ていた時に、その観点で工場の良し悪しや改善可能なポイントを判断されていたのを見たことがあって、極めて合理的で感動したことがある。