2023/11/25

【最新】アドビが小学校に「プロ仕様」ツールを提供する理由

NewsPicks for Kids編集長/NewsPicks Studios
NewsPicksが昨年8月に創刊した、まったく新しい子ども向け新聞「NewsPicks for Kids」
今の子どもたちが社会で活躍するようになる2040年ごろには、多様な他者と対話・協調したり、新しい問いを立てて解決したりする力が、ますます必要になると予想されます。
そのために必要な「ミライの学び」とは何か? 私たち大人は、自分たちが受けてきた「過去の学びの常識」を、いかにアップデートしていけばいいのか?
本連載「Next Edu」は、自身も小学生を筆頭に3児の親である「NewsPicks for Kids」編集長の筆者が、さまざまな有識者の方々に話を伺いながら考え、探求していく企画です。
第10回の今回は、多くのビジネスパーソンがツールを活用している「Adobe」の教育事業を統括する小池晴子さんのインタビューをお届けします。
思わず「あのアドビが、教育?」と聞きたくなりますが、長年、教育ビジネス畑を歩んできた小池さん自身も、最初は衝撃だったそう。
同社が未来に向かって掲げる「クリエイティブデジタルリテラシー」の重要性について、深掘りしました。
INDEX
  • デジタルツール活用は今後の「基礎力」
  • 「アドビが教育」のワケ
  • 「子ども向け」にはしない
  • 各校独自の取り組みでスキルを伸ばす
  • ゴールは「やりたい!」の実現

デジタルツール活用は今後の「基礎力」

金谷 アドビさんはIllustratorやPhotoshop、Premiere Proなど、私たち大人にとっては仕事上なくてはならないツールを提供されています。
同時に、小学校から大学まで自社製品を通じてデジタル教育をサポートされているということで、今日はその教育への取り組みについてお話を伺いたいと思います。
まず、アドビさんと教育のかけ合わせは意外に感じる方も多いと思うのですが、教育事業をスタートされてどれくらいになりますか?
小池 10年ほどでしょうか。クリエイティブやデザインなど仕事に直結する専攻を持つ学校へのCreative Cloudライセンス導入をご案内するところから始まり、現在では専攻や進路を問わずすべての人にとっての基礎力となる「クリエイティブツールを使いこなす力」をご提案する形へと事業を発展させてきました。
金谷 グラフィックや動画制作などのツールを使いこなす力は、専門分野の方のみではなく全員の基礎教養になってきていると。その転換点はどのあたりにあるのでしょうか。