「スマホのバッテリー交換」を容易にする動きが進む それでもデメリットが消えない理由
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スマホのバッテリー交換について、日本ではサステナビリティというよりも摩耗したスマホの購入コストを抑えられるという観点で日本の法人向けデバイスに受け入れられてきました。しかし、ユーザー自身でバッテリー交換ができる仕様にすることで、薄型・防水でありながら大容量という技術進化は阻害される可能性は高くなります。誰もがバッテリー交換しやすくするということは、スマホ全体に求められるのは精密性ではなく、安全性・簡便性となりそこに技術コストをかけることでバッテリー自体の巨大化や複数回外気に触れることを想定した堅牢な作りが求められる可能性があります。そうなると近年各メーカーが目指している薄型化・軽量化・高容量化の方向性とは逆行してしまいます。
この記者、前の記事では明らかにEU規制の内容を調べていない頓珍漢な長文記事を書くなど、バッテリー交換可能化は良くないという結論ありきで記事を書いている印象がある。
https://newspicks.com/news/8795283
当時から欧州議会の公開資料を参照しiFixitにも取材したVergeの記事が相変わらず適切。
Making sense of the EU’s fight for user-replaceable smartphone batteries
https://www.theverge.com/2023/6/24/23771064/european-union-battery-regulation-ecodesign-user-replacable-batteries
「従来のiPhoneでもねじを外すための専用ドライバー、画面やバッテリーを固定する接着剤を溶かす薬品などを交換部品と一緒に付属する場合は」
誤読ではないかなこれ。無償添付でクリアできるのは専用工具だけで、その他の溶剤などは明示的にアウトになっています。
「このような部分も手順の簡略化や素材の変更など、品質担保できる仕組みの構築でメーカー側も対応することになると考えるが、このようなコストは最終的に端末の価格や修理価格に返ってくることになる」
上記のVergeの記事でも参照されているバッテリー交換容易なNokiaの格安スマホの例に見るように、この辺りが端末価格に影響するかはやや疑問。
「返ってくることになる」と書かれたところで「どんだけ」を示せないのであれば、単に根拠不明な不安をあおっているだけでしょう。この際モバイルバッテリーに一元化してワイヤレスで給電するバッテリーレスの流れになるか。
民生用品でバッテリーを組み込んでいるのはスマホ以外にもあって、ウェアラブルも増えるでしょうし、エネルギー・ハーベスティングで駆動出来るデバイスも増やしたい。
ただしモバイルバッテリーが大容量になって機内に持ち込めなくなったり、機器の側に置けない際の省電力用に最低限の電源を組み込む必要もあるので、そこは安全性の高い全固体電池で。