来たれ警察庁、キャリアを中途採用へ 初の試み「多様な人材確保へ」
朝日新聞デジタル
33Picks
コメント
注目のコメント
警察庁がついに総合職の中途採用を開始したというニュースです。これはある意味で非常にシンボリックです。霞が関はそもそも国の立場で働くという意味で、唯一無二の職場であり、それが職員のリクルーティングやリテンションにおいても大事なメッセージになります。他方で、例えば財務省や経産省の職員で「日本経済のために」という目的意識を持っている人が、例えば厚労省や農水省の職員で「医療/農業のために」という目的意識を持っている人が、「その目的なら民間でもできることがある」という理由で転職を志すことはよくあります。ただ、警察庁でやりたかったことの目的意識を、民間で実現するのはよりハードルが高く、その意味で、私の中で「唯一無二」感が一段と強い官庁です。その警察庁も中途採用を始めるということが、シンボリックであると思います。
新卒採用のような国家公務員試験はもはや課さないようになったということで、大学法学部の法律知識など、一定の水準でふるいにかけるよりも、それ以外の経験のほうが重視されるほど世の中が複雑化、多様化してきているということの裏返しです。特殊な職種であるだけに、寿司職人のような下積みの期間がショートカットされるしくみになっていくのは斬新な試みかと思います。
とはいうものの、社会経験によって歪められた思想や特殊な繋がりを持った者が混入してこないようにしなければならないため、実際には身辺調査も含め、かなり慎重に選考されるでしょうね。
ある意味「聖域」がなくなったということで、人手不足は、ついに霞ヶ関の官僚にまで影を落としてくるようになりました。