クリエイティブ思考の邪魔16リスト

「クリエイティブ思考」の邪魔16リスト

規則に従い、思考停止状態に陥ってはいけません

2015/3/30
毎週1回、合計16回にわたり、学術書的な高度な専門学ではなく、日ごろの実務に基づく体験を元に「クリエイティブ思考の邪魔16リスト(16回やるから)」と題して、16の異なる視点から邪魔するものを紹介します。
#1:「俺はクリエイティブではない」と思ってはいけません
#2:自己ブランディングに罪悪感を持ってはいけません
#3:昨日と同じことをやっても生き残れない

“日本は規則の島(Japan is a land of rules.)” なんて比喩があるくらい、外国人からは規則に従う国だと見られています。

例えば、お客様第一主義と言いながらも飲食店では開店5分前に来たお客様に対して“規則だから”ということで開店時間まで外で待ってもらうことや、全ての必要書類に記入したけどハンコを忘れただけで手続きができない銀行など、外国人の彼らにはまったく理解できません。

でも、日本人からすれば規則だから当然と思うのです。「すいません、こういう規則ですから…」と言ってしまうのです=思考停止の状態。私の思考停止体験は10年前に、ある外国人からこんな質問を受けたときでした。「なぜSeto-san(私のこと)はA氏には“君付け”、B氏には“さん付け”なんだい?」さて、皆さんならどう回答しますか?

日系企業に勤めていた頃の厳しい上下関係(規則)が常識だった当時の私に、彼の質問に回答することはできませんでした。それどころか私がまるで何も考えていないような悔しい気持ちになったのをよく覚えています。実は結局何も考えていなかっただけの話なのですが(涙)。ただこの体験以降は誰に対しても“さん付け”で呼ぶようにしました。

理由は誰に対しても公平に接することは、昇格、降格が激しいテクノロジー業界では断然楽であり、なにより共通文化基盤がない外国人への説明がつくことが重要だったからです。

これまでの考え方、規則などに疑問を投げかけ「それはなぜですか?」と突っ込んでくることから始める外国人に「すいません、規則ですから…」というのは「おまえは一体何を考えているのかまったく分からない」人になってしまいます。

たとえ規則であっても「それはなぜですか?」と一度は疑ってみないといけません。クリエイティブな考え方を邪魔する最大の原因は、当たり前による思考停止です。疑いを抱かなくなってはいけません。「それはなぜですか?」と問わなくなってはいけません。「なぜ? という問いは、その答えの100倍重要!(Byアインシュタイン)」

クリエイティブ思考の邪魔リスト4:目的が無いまま規則に従い、思考停止になってはいけません。「それはなぜですか」と常に疑問を持つべし。次回、クリエイティブ思考の邪魔リスト4は、「同質による集まり」。

※本連載は毎週月曜日に掲載します。