「ラーメンからEVまで」印刷帝国の止まらぬ野望
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注目のコメント
昨日に引き続き、何点か…
まず投資家観点では、多角化してエレクトロニクス系をやっていることは知っているのに、なぜ低評価だったのか、がポイントだと思う。
それは株主還元含めた財務マネジメントや、多角化した中で低収益事業を持っていて、資本市場から資金調達をしているという、上場企業としてのマネジメントとしては落第点をつけられていたということ。そしてそこがマシになるかも、だからこれまでやってきたことや持っている技術が、株主利益につながるのではないかという期待が改善方向に変わった。
では絶対値のマネジメント評価としてどこまで高いか。また昨日もコメントした北島親子の報酬について、現会長は2010年に日本の報酬金額としてトップの7.9億円の報酬だった。現在でも会長が3.75億円、社長が2.33億円という状態。この報酬にふさわしい仕事をして結果を出しているかが当然問われる。スチュワードシップコード・ガバナンスコードを通じた株主と経営者の対話が広がる中では、より厳しく見られていくところだし、PBRが1倍を超えていない、営業利益率が最大で5%くらい、事業資産だけでみたROICが4%台あたりというのが現在地。
https://toyokeizai.net/articles/-/4625
https://irbank.net/E00693/fee
印刷部分の技術の広がりについて。
これはとても面白くて、大日本印刷も凸版印刷という印刷企業だけでない。印刷・写真・半導体は全て「版」を転写する。半導体製造装置のSCREENは、印刷機器メーカーで、同じようにテレビ向けのマスクなどから装置領域をどんどん広げた。ニコンやキヤノンというカメラメーカーが露光装置をやることもつながる。また素材面ではインキ大手のDICは、合成樹脂や高機能素材で成長している。インキは顔料と樹脂を練り混ぜたもの。その要素技術の活用。家にもプリンターがあるくらい、印刷はとても身近な技術ですが、深掘りすると、すごい技術です。
会社で使われるプリンターやスキャナー、コピーなど、複数の機能が一つになった高機能複合機は、光学技術や半導体を搭載する先端技術の塊。安全保障にもかかわる「機微技術」です。キヤノン、リコー、富士フイルムなど、複合機メーカーに日本企業が多いのも、高い技術が求められるからです。
さて、ハードだけでなく、印刷技術そのものにも、多くの技術があります。そうした技術を突き詰めてきたのが、大日本印刷です。広い面積に素早く、均一に液体を塗ったり、素材となる素材を正確な位置に配置するなど、様々な技術を持っています。
こうした技術は、食品や日用品のほか、電子機器でも使われています。
素材や部材メーカーは遠い存在のように思えますが、どこに、どのように使われているかを知ると、とても身近に感じられます。