【独占】イオンが賭ける「謎のECスーパー」に迫る
- 日本=世界一「厳しい」市場
- ネットスーパーが失敗する理由
- 「アマゾン」に足りないもの
- 10兆ドル市場を、豊かに
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これだけの巨額の自動化倉庫への投資をやりきった意思決定はすごいことだなと感じています。取材の中でストア型ネットスーパーの難しさについても触れられていますが、在庫管理欠品の問題、ストア内のピッキングパッキングの効率性の問題、どちらも(弊社ソリューションも含めて)進化しており解決に向かっているのが実情です。
こうしたOCADOのような巨額のCAPEXを使った大規模ネットスーパー事業の立ち上げと、新たなCAPEX投資を伴わず既存の店舗資産を再活用し新たな顧客体験・売上を作れるネットスーパー事業の立ち上げ、小売事業者側の体力や地域の状況に応じた様々な選択肢が今後広まっていくことで食料品・日用品の買い物の利便性が高まっていくことになるでしょう。
日本のネットスーパー市場は非常に難しい。なぜか。エンドユーザーの配送品質に対する要求水準が高く、それを実現するためにはコストが高くつくから。倉庫型でいくのであれば先行投資が必要、ストア型でいくのであれば既存店舗の業務や在庫とのカニバリを解決しないといけないから。
日本においては、ローカルネットワークに強みをもつ生協や、配送ではなく商品そのものに付加価値をおくオイシックスのような専業プレーヤーが収益をあげてビジネスとして成立していますが、大手スーパーマーケットによるネットスーパーで明確に成功といえるプレーヤーはまだいないと思います。
一方で国外では、アメリカだとAmazon×ホールフーズのようにOn-Demandサービスとの共存による付加価値をメインで追及している印象だし、中国では"New Retail"としてAlibabaがOMOのショッピング体験を確立し、先駆的な事例としてとりあげられるようになったのがここ5年くらいという印象です。
イギリスは比較的日本と近いマーケットであり「ネットスーパー先進国」とも言われている中で、イオンが自前のネットスーパーではなくOcadoとの提携に舵を切ったのは理にかなっていると思いますが、ハードルの高い日本市場での生鮮ECの決め手をつくっていけるか、注目したいですね
生鮮食料品はECの最後のフロンティアと20年以上前から言われていますが、未だに決め手は表れない状態(アクセンチュアのCEOが転職したくらい騒がれたWebvanが倒産したのが2001年)。ストア型の問題もあるでしょうが、配送もネックの1つ。その意味で、生協はすごく頑張っていると思いますし、オカドがどのようなブレークスルーを提供してくれるかお手並み拝見というところです。
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