【警鐘】「数字」や「根拠」に固執する問題点
- なぜか「支配者目線」の学生たち
- なぜ「客観性偏重」は生まれたか
- 人間が「序列化」される恐ろしさ
- 「経験」や「語り」に注目しよう
プレミアム会員限定の記事です
今すぐ無料トライアルで続きを読もう。
オリジナル記事 7,500本以上が読み放題
オリジナル動画 350本以上が見放題
The Wall Street Journal 日本版が読み放題
JobPicks すべての職業経験談が読み放題
現代の医療はEvidence Based Medicineと呼ばれ、過去の研究結果をもとにガイドラインが作成され、どの医師が診療を行なっても、診療方針が大きく変わらない様な仕組みになっています。元となる研究結果は、専門家が吟味して、論文として掲載しても大丈夫かどうかが検討されており、信頼性を担保しています。
つまり、医療はまさに数値化と客観化の賜物といえます。一方で、論文をしっかり読んで研究方法を理解していなければ、研究結果を間違って使われる可能性があります。よくあるのは、どういった患者を対象にした研究かを理解せずに、結果だけを全ての患者に当てはめるパターンです。私自身、病気になった時には、ガイドラインに沿った医療を正しく提供してもらいたいと思います。
この記事では、数値化や客観視が悪用されている事例が紹介されています。統計学は、しっかり学ばなければ細かいところまで理解することは難しく、数字をいじって知識のない人達にそれらしく見せるのは簡単な事です。また、数値化できないものもあるため、全てを数値化、客観化する事は出来ず、経験が重要となる場面も多々あるでしょう。
ワクチンでは、よくエビデンスが疑われて、接種しない流れが生まれたりします。コロナでも同じでした。そういった事も含め、何事も正しい理解と活用が重要であるという事が書かれた記事だと思います。
後半であるのかもしれませんが、「数値化」と「客観性」は必ずしも同じではありません。根拠がなかったりサンプルが偏った「数値化」は結構多いように思います(将来の売上の予測など)。また「事実の切り取り」も同様にその部分は間違っていないけど、全体で見るとミスリーディングであることがしばしばあります。本書はそうした点を踏まえ受け取る側、社会の偏重に光を当てているようですね。大事なことです。
こういう主張の人は世の中には必ず一定数いるが、私はあまり共感できません。
客観性とは何か、という哲学的な言い方をされると、うっかりすると煙に巻かれてしまいそうだが、要は「ストーリーベース」か「エビデンスベース」かという議論に置き換えて考えてみればわかりやすく、まずデフォルトとしておくのはエビデンスで、それを補足するのがストーリー、だと理解すればいいのではないか?
「困窮した当事者や彼らの支援者の語りを一つひとつ細かく分析するので、数値による裏付けはありません」という言い方は申し訳ないが私には横着なものに映ります。
ここでいう「分析」は正しくは「共感」と位置付けられるべきものだと私は思う。見落とした論点がないか、という観点からは一定のい意味を持つが、それをアプローチのデフォルトに設定してしまったら、おしまいです。
マイニュースに代わり
フォローを今後利用しますか