2023/6/24

【真相】任天堂の創業家が「不思議な投資」を始めている

NewsPicks 編集長
株主総会シーズン真っただ中の今、にわかに注目を集める投資集団がある。
ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス。通称YFOと呼ばれる任天堂創業家の資産運用会社だ。
時価総額にして8兆円を超える任天堂だけあって創業家の資産も莫大で、資金は2000億円規模。巨額のマネーをもとに、国内外の企業に投資をしている。
足元で話題なのが、中堅ゼネコンである東洋建設との対立だ。
YFOはいわゆるアクティビスト・ファンドとして、TOB(株式公開買い付け)と経営陣の入れ替えを提案している。
一般にファミリー・オフィスと言えば、巨額の原資を元手に安全資産をバランスよく購入して、創業家の資産を安定的に増やすケースが多いもの。
次世代のためにお金を増やすことが目的であれば、わざわざリスクが高かったり経営陣と対立したりするような投資をする理由はない。
にもかかわらず、なぜYFOは国内外の企業に積極的に投資するのか。
その謎を解き明かすべく、設立者で任天堂創業家5代目の山内万丈氏(30)を直撃した。
設立の目的の裏側には、創業家に生まれた男の葛藤があった。
INDEX
  • 「謎の投資集団」の裏側
  • 20代で「数千億円」を相続
  • お金だけだと、虚しい
  • ファミリーオフィスの本質
  • 投資事業には「2つ」ある
  • 時間に縛られないファンド

「謎の投資集団」の裏側