MT車を愛する方々の真のニーズは何かという分析が重要だと感じます。

実は私も長らくMT車（AE101カローラレビン）を乗り回していた身でした。
改めてMTの何が楽しかったのかを考え直してみると、面倒な操作を経て機械を操っている感が刺さっていたのだろうと自己分析します。
単に変速を自分の手で行うことだけが重要であるならばAT車に搭載されたマニュアルシフトモードやパドルシフトによる変速で満足できるはずですが、私の場合はそれでは満足できませんでした。
一度クラッチを切り、ギアを切り替え、再びクラッチを繋ぐ。
この一連の動作によって車を走らせる主導権を手中に収めることにMT車の魅力を感じているのであり、同じ想いの方は多いのではないでしょうか。
もし上記がMT車を好む層の真のニーズであるならば、MT系の操作系を模擬した状態でソフトウェア的な助けも借りて通常のＥＶモードと疑似ＭＴモードの２種類の運転モードが用意されるのは案外ウケるのではないかと感じました。

「トヨタ、EVでマニュアル操作感を実現。「ペダル反力発生装置」も」
https://newspicks.com/news/7295657?ref=user_2112738
19世紀，カール・ベンツが設計した自動車にはハンドルがついていなかった．
"馬車の運転手は左右の手綱を引っ張り、馬を目的の方向に導くことに慣れていたため、それらには向きを変えるクランクや棒状のレバーしかついていないのだという。"
https://vague.style/post/13130

技術的には可能です。あとは、顧客と市場の創生でしょう。

クラシックカーの、電動化を「今のEVではなぁ」と躊躇されているオーナーの方などには朗報かもしれません。

「速さや、スムーズさ」より「楽しさ」を求める顧客層が、どれだけいるかが鍵になります。

※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません

懐古趣味的な話ではなく

MTであればクラッチとアクセルの同時操作が必要になるので、ブレーキとアクセルペダルの踏み間違えによる暴走を食い止められる
唯一の根本的解決手段

ただ、俗にプリウスミサイルと呼ばれる、
現在のATポジションがわからないATセレクターと、
停車時にエンジン停止している為に操作ミスを引き起こしやすい重大な欠陥を放置しているトヨタなので

プリウスミサイルについては以下でコメントしました
https://newspicks.com/news/8488483

内燃機関の車がない世界ではこれに乗る。

確かに旧来型の車への哀愁を捨てられないセグメントに対しては、本来不要となった機能を疑似体験できる施策は多少は有効かもしれません。

iPhoneに黒電話の着信ベルの音を再現させるイメージに近いかもしれません。
タイプライターマニアのトムハンクスもiPadアプリで名機のタイプライターを疑似体験できるアプリを8年ほど前に出していたのを思い出します。

トヨタがクルマ屋と自称している理由がよく分かりますが、電話業界の覇者がAppleとGoogleになったように、次の自動車業界の覇者は、きっとIT企業や再エネ発電企業だと思います。

ＥＶは少し退屈だと感じている人に向け、トヨタ自動車の技術者が現実に近い感触を持つ疑似マニュアル変速機（ＭＴ）の開発に取り組んでいるとのことです。
記事を繰り返して読み、意味はやはりよく分からなかったです。

すでに業界では有名なお話のようですが面白いですね。

「トヨタがEV向けの「フェイク」マニュアル・トランスミッションの特許を申請！疑似タコメーターを備え変速時の「トルク抜け」も再現するようだ」（Life in the FAST LANE.2022年02月14日）
https://newspicks.com/news/6698271