2023/5/27

【ミニ教養】AIブームで稼ぐ、「唯一」の企業

NewsPicks NY支局長
このコラムは、世界のビジネス、テクノロジーのコンテキストを学びつつ、ついでに一つ英単語も覚えられるお得な連載です。
INDEX
  • 130兆円企業の凄み
  • AIで「稼げる企業」の希少性
  • 「AIビジネス=GPU購入」
  • AI界随一の「天才」が語ったこと

130兆円企業の凄み

ここまで見事な急騰があるだろうか。
米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)の株価である。
今週こそは、このコラムもAI以外を取り上げようと思っていたのだけれど、5月24日にエヌビディアの決算見通しが公表されたことで計画はまたもや狂ってしまった。
翌25日に株価は26%上昇し、さらに26日もさらなる伸びを維持している。
これによって、時価総額は約9600億ドル(約134兆円)となり、すでにGAFA(最近聞かなくなった)とも言われたビッグテック企業たちと伍するレベルとなっている。
(👇にしても、未だに米企業の圧倒的シェアよ…)
なぜ、"謎"の半導体メーカー(※米大手メディアでさえ未だに知られざる企業的な扱いを受けることがある…)が、ここまでの伸びを見せるのか…?
それはひとえに生成AIの爆発的な隆盛だ。
エヌビディアは、今のAIの主流であるディープラーニングに不可欠な半導体GPU(グラフィック・プロセッシング・ユニット)の開発を一手に担っている。
もちろん、ChatGPTの開発もGPUの恩恵に授かっており、株価は昨年12月からずっと上昇を続けていたが、ここにきて発表した5〜7月の見通しが、アナリスト予想の1.5倍にも上ったことで、株価がさらに急騰することになった。
「The flashpoint was generative AI(発火点は生成AIである)」