2023/5/18

【革命】「虫刺され」が激減する未来がやってくる

INDEX
  • ブレイクスルーが続々
  • 蚊に狙われるのは「遺伝」が8割
  • 4倍の効果がある虫よけ
  • 皮膚の常在菌を変える
  • 蚊が運ぶ感染症が急増中
  • 市民科学を積極活用

ブレイクスルーが続々

毎年、夏の訪れとともに私は姿を変える。一人の女性から、ヒト型の針山へと。
家にいようと、海外へ出かけていようと、蚊が血を求めて狩りを始めると、体のあちこちに赤い斑点が広がっていく
その斑点がゴルフボールほどの大きさまで膨れあがったことも一度ならずある。きっと私の血には極上の蜜が流れているのだろう。
昨年12月のある日、南国でのクリスマス休暇を満喫中、蚊の集団に襲われた。かきむしるだけで一日が過ぎ、旅行気分は台なし、おまけにクラゲにもハチにも刺される始末。蚊の連中が、他の生き物にも教えたとしか思えない。
人類の2割が蚊に刺されやすいタイプだという。しかし、そんな人たちの悩みもまもなく解消されそうだ。
このところ、この問題に対処するための技術的なブレイクスルーが続々登場しているのである。
(bymuratdeniz/iStock/Getty Images)
今月初め、エルサレム・ヘブライ大学の研究者たちが開発した新しい虫除けは、蚊に刺される回数を8割減らすという。