2023/5/10

【最新機能】エクセル、パワポの「AI化」がすごい

NewsPicks 編集部(シリコンバレー支局長)
今も昔もビジネスパーソンの必須ツールといえば、エクセル、パワポだ。
どれだけテクノロジーが発展しても、表計算のスプレッドシートに、プレゼン、またワードのような文書作成などの基礎ツールの必要性は変わっていない。
実は今、これらの基礎ツールが凄まじい進化を遂げている。
提供元のマイクロソフトが、ChatGPTのOpenAIに巨額投資した関係から、エクセル、パワポなど「365(旧Office)」のツール群に一気にChatGPTを組み込み、その利便性にさらなる革命をもたらしているのだ。
この1月にOpenAIへの追加投資を発表すると、わずか約3カ月で、一気にあらゆるツールを「生成AI化」させてきた。
そのスピード感たるや、マイクロソフトの幹部も息を呑むほど。
「変化のスピードは、まさに驚異的だ。マイクロソフトに13年間在籍しているが、このようなペースと集中力で動いているのを見たことはない。BingとChatGPTモデルを統合したのは2月で、もうずいぶん前のことに感じる」(エリック・ボイド・AIプラットフォーム担当副社長)
そして、実は今回NewsPicksは、マイクロソフト本社に招かれ、これらのAIイノベーションを先行体験する機会を経た。
これは使いこなせば、本当に「魔法の杖」になる──。
そう思わされるほど、そのパワフルさは凄まじかった。エクセル、パワポに加え、社内チャットのTeams、検索のBing、その他医療に開発ツールまで、ありとあらゆるツールが「生成AI」の力を借りて、一気に次のステップに進んでいる。
なかには、現時点では限定公開のツールもあるが、先に「覗き見」するだけで、そのインパクトは十分伝わるはずだ。

①パワポの進化が凄まじい

マイクロソフトのデモで、大きな注目を集めた技術は3つある。
まず最初が、誰もが使うワードエクセルパワーポイントなどのビジネスソフトにChatGPTを組み込んだ「Microsoft 365 Copilot(コパイロット)」だ。
Copilot(コパイロット)は「副操縦士」を意味する。
操縦士であるユーザーが自由自在にタスクを行いながらも、それをサポートして時間を節約する存在だという。
なかでも一発で進化がわかるのが、パワーポイントだ。