2023/4/12

【世界展開】TBSが300億円投じた「クリエイター集団」の正体

NewsPicks 編集部 記者
地上波の番組は作らない。動画配信プラットフォームで世界で戦うコンテンツだけを作る。
民放大手TBSホールディングスが、そんな映像制作会社を立ち上げた。
2022年1月に設立したその会社の名は「THE SEVEN」。「7」という数字には、「6チャンネルから1歩先を行く」「7つの海を越えて(世界を狙って)いこう」という意味が込められている。
ネットフリックスやAmazonプライム・ビデオ、ディズニープラスなど、世界の動画配信大手はオリジナルの映画やドラマシリーズの制作に余念がない。それはここ日本にまで広がる。
民放のキー局が地上波で放送した番組をプラットフォーマーに提供する例は増えたが、それに特化した制作部隊を立ち上げたという前例はない。
ともすると、地上波のビジネスと食い合う可能性もある中、TBSはなぜそこまで踏み込んだのか。
NewsPicks編集部は、THE SEVENのCEOでTBSの役員も務める菅井龍夫氏と、ネットフリックスの大ヒットドラマ『今際の国のアリス』を手掛け、昨年同社に参画した森井輝プロデューサーを直撃。
THE SEVENが目指すコンテンツづくりや、世界のエンターテインメント市場での戦い方を余すところなく聞いた。
INDEX
  • 地上波ではなく、世界で戦う
  • プラットフォーマーの巨額予算の力
  • 世界で勝負するプロデューサーの視点
  • 制作会社が交渉力を持つ時代に
  • 制作現場の「あるべき姿」
  • なぜ海外ドラマは「面白い」のか
  • 実際、どれくらい予算が違う?
  • まずは「世界トップ10」を量産
  • ヒットが出れば、IP展開も